■80年代~90年代のスターにとって定番の移住先だったアメリカ

 増加傾向にある芸能人の東南アジア移住。だが、かつては芸能人の“海外移住”といえばアメリカが主流だったとベテランスポーツ紙記者が語る。

「昔から芸能人の海外移住は珍しくありませんが、いわゆる“派手な芸能界”を知っている世代の移住先はアメリカがメインでした。たとえば、元光GENJIの諸星和己さん(56)は2001年にニューヨークへ移住し、アメリカの永住権も取得。現在はハワイに住んでいます。

 芸人の野沢直子さん(63)は人気絶頂の1991年に単身渡米し、結婚・出産・離婚を経て現在もサンフランシスコで生活。元BOØWYの氷室京介さん(65)は1997年に家族でアメリカのロサンゼルスに、シャ乱Qのつんく♂さん(57)は2016年に家族でハワイに移住しています」

 アメリカから東南アジアへと、トレンドが移り変わる芸能人の移住先。いったいなぜ変化しているのか──。海外移住のプラン設計やサポート、各種ビザや永住権申請の支援を行う株式会社アエルワールド代表取締役・大森健史氏に解説してもらった。

 大森氏はまず、昨今の円安と海外でのインフレの影響を挙げる。

「アメリカはご存知の通り、円安と物価高のダブルパンチで、ニューヨークの指数を見ると、家賃を含めた生活費は東京より約2.4倍も当社調べで高い状態です。一方、マレーシア・クアラルンプールの家賃含めた生活費は、こちらも当社調べで東京に比べて約0.5倍と低く、生活面ではかなり暮らしやすいと言えるでしょう。

 アメリカで生活を維持するのは、数億円規模の莫大なストック資産や継続的な高収入がないと厳しい領域に入っています」(大森氏、以下同)

 大森氏によると、アメリカに代わって特に人気の移住先がマレーシア。シンガポールも人気はあったものの、最近は「記録的な円安と世界的なインフレによりコストが急増」したため、よりコストを抑えられるマレーシアに人気が集まっているという。