今年も夏休みには、東京ジョイポリス、スカイツリーをはじめ日本各地でカブトムシやクワガタのイベントが開催された。カッコいいルックスに、子どもたちの人気は揺るがない一方、生息地周辺ではこんなトラブルの声も。
「7月22日に富山市内の『自然博物園ねいの里』が、公式Xで昆虫の乱獲に関する注意喚起を投稿。“きっといつかいなくなるでしょう”と憂いている状況です」(科学ジャーナリスト)
子どもたちからの人気も言わずもがな、実は“資産価値”として採集、繁殖させる大人も少なくない。オーソドックスなカブトムシなら400~500円だが、『ヘラクレスオオカブト』なら5000~8000円。過去には『オオクワガタ』のペアが1000万円を超えるなど目を疑う値が付いたケースもある。
そんななか、実はカブトムシ、クワガタに加えて人気の昆虫になりつつある存在がいるという。
「国内の“アリ”の注目度がジワジワあがっています。国立科学博物館で3月から開催されていた特別展『超危険生物展科学で挑む生き物の本気』で、世界最大の女王アリ“サスライアリ”の女王の標本が日本初の展示があったこともあり、アリの世界に興味を持つ人が増えているようです」(前出の科学ジャーナリスト)
実際、簡単にアリの飼育ができるキットは3000円前後で市販されており、夏休みの自由研究としてももってこい。一方、腰を据えて飼育するには奥深い世界でもあり、子どもから大人までアリにハマるファンもいるという。今回は、アリの生体を海外輸入するAYimport代表の當流谷圭氏に話を聞いた。
「アリ飼育の大きな魅力は、女王アリを中心とした“コロニー”、つまり巣全体の成長や変化を観察できること。1匹の女王アリから飼い始めるなら、初めは働きアリが羽化するまで女王自らが卵や幼虫の世話をする様子が観察できますし、働きアリが増えてくれば、彼らの個体差を見比べたりと見飽きることがありません」
カブトムシやクワガタは1匹の個体やペアの日常に付き合っていく飼い方とするなら、アリの飼育は群れ全体を楽しむ“アクアリウム”に近い世界観だというのだ。