“夏といえば海”──という連想が消えようとしている。

「日本観光振興協会によると、全国の海水浴場は1990年に1379か所だったのが、2024年には969か所にまで減少。全国の海水浴場が年々数を減らしていんるんです」(全国紙文化部記者)

 砂浜にひしめくカップルや家族、軽食や飲み物を求めて行列が続く海の家。かつて普通に見られた夏の光景は大きく様変わりしている。

 実際、2024年には、海の家を運営していた三浦海岸海水浴場運営委員会が解散。申請資格のある組合がなくなったことからも、運営自体が厳しくなっていることがうかがえる。神奈川県の海水浴場にあった海の家のスタッフが実情を話す。

「ファミリーでも友達同士でも、来てくれる人が年々減っているように感じますよ。テーマパークや動画配信などにレジャーが流れているから、という話はメディアではよく聞きますが、“海水がベタベタするから嫌”、“日焼けするのが嫌”と、遊びに来た子どもが発言しているのを聞くと、今後も減っていくのかなと寂しい気持ちになります」

 設備や運営側の問題だけではなく、若者の“海離れ”も深刻なものとなっているというのだ。それは実際に数値としても明らかになっている。

「海水浴の参加人口は、1985年の約3790万人から2024年には約440万人へと9割近く減少しているという公益財団法人日本生産性本部の『レジャー白書』のデータがあるんです。小中学校の屋外プールの授業ですら、気温や暑さ指数が基準を超えれば中止になる時代ですから、夏のアウトドアの縮小も仕方ないのかもしれませんね」(前出の全国紙文化部記者)

 海水浴を愛する人たちに加えて、“海の家がなくなると困る!”と嘆く人たちもいる。それは、“ナンパ”を趣味とする人たちだ。本サイト記者は、江の島の浜でナンパをしてきた男性・ジュンさん(仮名)に話を聞いた。

「湘南の海なんて、少し前までナンパの聖地でしたよ。ビーチで1人でぼんやりしている子を狙ってみたり、3人組なら3人で同盟を組んで当たってみたり……前は失敗しても“次いこ!”なんて思えたんですけど、まず水着ギャルが減ったし、活気も足りなくなりました」