言うまでもなく、現代はインターネット時代。「若者のテレビ離れ」などという言葉も、もはやニュースにすらならない感がある。ましてやラジオなど……と思いきや、最近、ラジオにハマる若者が増えているというのだ。
この現象、いわゆる“昭和・平成カルチャーのリバイバル”ブームの一環ということなのか。
「まず前提として、ラジオが再ブームになっているという感覚が、局側としてはあまりないんです」
そう話すのは、TOKYO FM総合プロデュース局コンテンツ・プロデュース部長の砂井博文氏。いきなり企画の前提をひっくり返されてしまった。
「そもそも10代の子にとっては“ラジオはオールドメディア”という認識がないのかもしれません。というのも、今はスマホアプリのradikoで聴けますから。Spotifyで音楽を聴く、YouTubeで動画を眺める、サブスク配信サービスでアニメを見る……要するにそうしたコンテンツプラットフォームの一つなんですよね。その中で選ばれるか、選ばれないかというだけの話であって」(砂井氏=以下同)
たしかに今はラジカセやミニコンポのダイヤルを回して周波数を合わせるようなことはなくなった。気づけばラジオの聴かれ方が根本から変わっていたのだ。
とはいうものの、ラジオ局が若い世代を取り込もうとしているのは紛れもない事実だ。
「現在もリスナーの大きなボリュームゾーンは40代~60代ですが、やはり若い人にもラジオの魅力を知ってもらいたい。特に10代の頃のラジオ体験は非常に重要だと思っています。理想としては多感な時期に“普段からラジオを聞く”という聴取習慣をつけてもらえれば、10年後、20年後も聴いていただける可能性は高くなりますよね。今のラジオリスナーの方でも“きっかけは10代の受験のときの深夜放送だった”というケースは多いですし」
TOKYO FMの場合、中高生をメインターゲットにした『SCHOOL OF LOCK!』の存在が特に目を引く。“未来の鍵を握るラジオの中の学校”がコンセプトだけあって、青春ド真ん中といった放送内容が熱い支持を集めているのだ。