■足が臭いと刺されやすいのか
蚊に刺されやすい条件は、まだ他にもあると、前出の白井氏は言う。
「体脂肪量が多い人が刺されやすかったり、血液型はO、B、AB、Aの順に刺されやすかったりという結果もあります」
やっぱりO型だから刺されやすかったのか……噂には聞いたことがあったが、てっきり都市伝説かと思っていたら、こんなデータもあるとは知らなかった。
都市伝説ついでに “足が臭いと刺されやすい”という、なんとも失礼な説についても聞いてみたら、意外にもそれはあまり関係がないとのこと。
「足の臭いの元となる“イソ吉草酸”は、確かに特定の濃度で蚊を誘引はします。しかし、足が刺されやすいとしても、身体全体が刺されやすいということの原因にはならないですし、なったとしても、かなり小さいものでしょう。一方で顔などの皮脂が蚊を寄せ付ける要因になることはあるので、足を含め、肌を清潔に保つことで、ある程度蚊の対策はできるはずです」(前同)
では、蚊に刺されやすい体質が、被害に遭わない方法はあるのだろうか。
「なかなか、体質から変えるのは難しいでしょう。病弱で元気がない、活発でない体質、乾燥肌、これが究極の刺されにくい体質ですが、これに合わせるのは現実的ではありません。喫煙者のたばこを手に持つほうの腕が刺されにくかったというデータもありますが……これも実現させるのはいかがなものかと思いますよね」(同)
少しでも刺されにくくするためには、服装に一工夫するなど外的な対策が必要だ。
「例えば、白や黄色などの明るい色や淡色の服を着る、蚊の針が届かぬよう、やや大きめのゆったりした服を着ることが効果的です。また、ディートやイカリジンを含む虫よけ剤を使用する、虫除け効果のある衣服を着ることもよいでしょう」(同)
蚊は単に痒いだけではなく、感染症を引き起こす危険性もある。なるべく刺されぬよう、快適に秋を過ごしたいものだ。
白井良和(しらい・よしかず)
害虫防除技術研究所代表、有限会社モストップ取締役、医学博士。1994年、京都大学農学部卒業、1996年、京都大学大学院修了。殺虫剤メーカー研究員を経て、2001年、富山医科薬科大学大学院修了。害虫駆除会社にて、ゴキブリ、ネズミ、ハチ、蚊等の駆除作業を行う。2003年、有限会社モストップを創業。現在、害虫を用いた虫よけ剤、捕獲器などの試験、害虫駆除、メディア協力、Web記事監修、YouTube動画投稿などを行っている。