■メインの重賞Vも主役はノリさんに

 僕は、第3戦と第4戦の間に挟まれたメインレース、GIIIキーランドカップ(芝1200メートル)サウンドモリアーナで優勝。北海道シリーズの重賞を完全制覇し、スタンドから大きな拍手をいただきましたが、ノリさんには、さらにその上をいかれてしまいました(笑)。

「ここに出るだけでも大変なのに、この年で優勝できるとは……」

 表彰台の一番上に立ったノリさんは、そこで一度、言葉を切ってニヤリと笑みを浮かべながら「ユタカ、辞められないね」と口にしていました。

 今年還暦を迎えた、競馬学校2期上のヨシトミ(柴田善臣)さんも現在、リハビリを頑張っていますし、同じ時代を共に戦ってきた先輩2人の存在が、年を重ねるごとに大きくなり、2人より先に僕が辞めるというのは考えられません。

 それでは今週の騎乗馬です。9月6日は、ママコチャとのコンビ継続で、阪神競馬場で行われるGIIセントウルS(芝1200メートル)に参戦する予定です。

 前走の交流JpnIIIさきたま杯は5着。1年半ほど勝利から遠ざかっていますが、ベストの距離である1200メートルに戻るのはプラス材料です。

 GI馬(23年スプリンターズS勝利)にふさわしい走りで、復活の狼煙を上げたいと思います。

武豊(たけ・ゆたか)
1969年3月15日、京都府京都市生まれ。1987年3月1日にJRA騎手デビュー。翌1988年、スーパークリークで菊花賞を制しGI初勝利。以後、オグリキャップ・サイレンススズカ・スペシャルウィーク・ディープインパクト・キズナ・キタサンブラック・ドウデュースなど歴代名馬の手綱を取り、国内外GI通算100勝超を達成した“レジェンドジョッキー”である。2018年9月には史上初のJRA通算4000勝、2024年度JRA賞特別賞と黄綬褒章を受章、2026年7月12日には前人未到の5000勝を達成した。現在もトップクラスで騎乗を続ける“競馬界の第一人者”兼“最多記録更新請負人”。