日本競馬界のレジェンド・武豊が名勝負の舞台裏を明かすコラム。9月13日のGII・セントライト記念ではゴーイントゥスカイに騎乗予定の、彼のここでしか読めない勝負師の哲学に迫ろう。
(以下の内容は2026年9月7日に寄稿されたものです)
夏競馬の最終週、9月5、6日は、中山と阪神で騎乗することになり、僕にとっては、8月29、30日が北海道シリーズの乗り納め。いい競馬で締めたいと、いつもより少しだけ早起きして、競馬場入り。57歳のおっさんジョッキーは気合い乗りも十分です(笑)。
メインレースがGIであろうとなかろうと、目指すは、まず1勝。
8月29日、最初のVを手にしたのは、ダート1700メートルで行われた札幌5Rの新馬戦。コンビを組んだのは3番人気、ドレフォン産駒のユーフォナイトです。
レース前半は、思っていたより前に進まず、中団やや後ろ目の位置取りになりましたが、最後までバテずに走り抜いてくれました。
1勝を挙げることができたら、目指すのは次の1勝です。
チャンスがやって来たのは、モーリス産駒のツルノマイハシと初コンビを組んだ、芝1200メートル戦、3歳以上1勝クラスの7Rです。
スタートを決め、道中は好位3番手をキープ。終始、スムーズな走りで、クラスが上がっても期待できそうな競馬をしてくれました。
この日は、7鞍に騎乗して、横山家の長男・和生騎手、2021年にデビューした競馬学校37期生の小沢大仁騎手と並ぶ2勝。まずまずの結果でしたが、さらに、その上をいく3勝を挙げたのが、23年にデビューした競馬学校39期生の小林美駒騎手です。
この3勝を加え、JRA女性騎手としては4人目で、最速となる100勝を達成。ライバルとしては、「やられたな」という気持ちもありますが、騎手仲間としては、「おめでとう!」です。