■伸びしろたっぷり期待の若駒誕生!

 僕にとっては、北海道シリーズの乗り納めとなった8月30日は、5Rのメイクデビュー札幌(芝1800メートル)で1勝。この日は、この1勝に留まりましたが、ハービンジャー産駒のヴァンクライが見せてくれた走りは、1勝以上の価値がありました。

 緩い流れの中、前半は中団から、いいリズムで追走。最終コーナーで、外目からポジションを上げ、直線では肩ムチひとつでスッと反応。いい脚を使ってくれました。

 子供っぽさを残したまま、この走りができるんですから、今後がものすごく楽しみな一頭です。

 凱旋門賞まで残り1か月を切り、徐々に気持ちが高ぶってきている9月13日は、中山で菊花賞トライアルのセントライト記念。阪神で秋華賞トライアルとなるローズSと、2つのGIIが開催されます。

 体が2つあったら、両方に乗りたいところですが、僕が挑むのはセントライト記念。パートナーは、コントレイル産駒のゴーイントゥスカイです。

 青葉賞を制して臨んだ日本ダービーは4着。ひと夏を越して、どれだけ成長したのか、誰よりも僕自身、楽しみにしています。

 セントライト記念は、過去4回騎乗して、勝ち星0。今年は初戴冠を目指したいと思います。

武豊(たけ・ゆたか)
1969年3月15日、京都府京都市生まれ。1987年3月1日にJRA騎手デビュー。翌1988年、スーパークリークで菊花賞を制しGI初勝利。以後、オグリキャップ・サイレンススズカ・スペシャルウィーク・ディープインパクト・キズナ・キタサンブラック・ドウデュースなど歴代名馬の手綱を取り、国内外GI通算100勝超を達成した“レジェンドジョッキー”である。2018年9月には史上初のJRA通算4000勝、2024年度JRA賞特別賞と黄綬褒章を受章、2026年7月12日には前人未到の5000勝を達成した。現在もトップクラスで騎乗を続ける“競馬界の第一人者”兼“最多記録更新請負人”。