今、“コンビニおにぎり”に異変が起きている。一つ目は相次ぐ値下げだ。ライフスタイル誌の記者が言う。

「9月8日から『セブンイレブン』が、24日からは『ファミリーマート』が一部商品を若干、値下げします。そして『ローソン』は29日から主力の『手巻おにぎり』を10円程度、値下げすると発表しています」

 これは庶民にとって嬉しいニュースだが、もう一つ異変が起きている。それは、ズッシリとした“重量級おにぎり”が、売り場に所狭しと並んでいることだ。

「ファミリーマートは8月から『熱闘!おむすび選手権』を開始。連日、行列ができる人気おにぎり店『ぼんご』監修の巨大商品を展開する他、大谷翔平選手を“おむすびアンバサダー”に起用するなど、並々ならぬ力の入れようです」(前同)

 こうした動きは、セブンイレブンやローソンにも見られるのだが、なぜ、ここにきて、おにぎりの“メガ化”が加速しているのか。

 コンビニ事情に明るいB級グルメライターの田沢竜次氏は「おにぎり本来の姿への回帰現象」と解説する。

「コンビニおにぎりといえば、海苔部分がセロファン包装された小ぶりなものを多くの人は想像するはずです。でも、例えば築地市場で売られていた専門店のおにぎりは、かなり巨大だったんですよ」

 かつては、短時間で腹を満たすために、体力勝負の労働者が大きなおにぎりを頬張る姿が印象的だったと、田沢氏は述懐する。

 ましてや今は“タイパ”という概念が浸透しているため、おにぎり一個で食事を完結できることが重宝されるのは想像にかたくない。

「要は、おにぎりの“主食化”ですよね。“時間がないから腹に入れておくか”という対象から、楽しんで食べられるエンタメ商品へと移行していることは確かでしょう」(前同)

 この証言を裏付けるように、コンビニ各社はアイデア商品を続々と投入。ともすると地味な印象もあったおにぎり売り場が、一気に華やいできた。

「ローソンの『具!おにぎり ポーク玉子』はポーク、玉子、シーチキンマヨの3段攻撃にアッと驚かされます。『スタミナにんにくチャーシュー』も強烈なニンニクがガツンと来ます」(同)

 ファミリーマートは“巨大化”という点において一日の長があるようだ。

「ファミマは、お弁当でも早い時期から大きさをアピールしてきたんです。それから今回の『ぼんご』監修商品では、おかみさんの顔写真が前面に打ち出されていますよね。インパクト重視のイメージ戦略は、さすがと唸らされます」(同)