蒼井優(41)が主演を務めるTBS系金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』の最終回が9月11日に放送された。同作は7月期ドラマでも指折りの話題作だったが、大きなインパクトを残して幕を閉じた。

【以下『Tシャツが乾くまで』のネタバレを含みます】

 同ドラマはコインランドリーで出会った瀬尾咲子(蒼井)と園田樹生(中島歩/37)のそれぞれの配偶者が、バス転落事故に巻き込まれて亡くなったことから始まる物語。後に咲子の夫・充(松山ケンイチ/41)はバスを途中下車して難を逃れていたことが明らかとなり、紆余曲折あって夫婦は再会。再び夫婦生活を始める。

 ところが、咲子は、充が嫌われないようにと気を遣っていると知ったこと、そして充がまたいなくなってしまうことに対する怯えから、日々に居心地の悪さを覚えるように。そして、離婚を切り出して――というのが、最終回までの展開だ。

 最終回では、咲子と充はお互いに好き合ってはいるものの、そのまま離婚。充はどこかへと向かうバスに乗り、咲子はこれまでと変わらない日常を送る。

 ラストシーンは、咲子が家の玄関を開けて、「おかえり~」と、誰かを嬉しそうに招き入れる。庭には、青空でよく乾いたTシャツが――という展開。誰が帰ってきたのかは曖昧にされているが、直前に咲子が昼食の準備をする際に、充が苦手なカボチャを「あ、今日これいらないや」としていたことから、きっと充が帰って来たのではないか――という声も多い。

《結婚、家族は離婚してやめたけど ずっと一緒に居られる恋人になったってことか???? 》
《意味とか綺麗な結末を求めるドラマじゃないね。咲子と充は夫婦として一緒にいるといつかまたこれを繰り返してしまう。でも嫌いになったわけじゃないから普通に考えたら変だけど帰れる場所としての関係にした、最後に帰って来たのは充だったよねきっと。私はなかなか面白かった》
《はっきりしたラストじゃなくていいとは思ってたけど、多分充帰ってきたのかな。生き方の自由さと思いやりが絡み合ったいいドラマでした!》

 など、多くの意見が寄せられている。

 同ドラマは、Snow Manの目黒蓮の出世作『silent』(2022年10月期/フジテレビ系)や『海のはじまり』(24年7月期/前同)で知られる脚本家・生方美久氏によるオリジナルストーリーであること、蒼井にとって18年ぶりの地上波連ドラ主演作であることから、放送前から期待値が高かった作品。

 視聴率は初回(7月10日)の世帯6.9%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人4.0%から始まり、やがて口コミで人気が拡大。最終回直前の第9話(9月4日)は世帯8.8%、個人4.9%で番組最高記録を更新。同時間帯、裏番組である『金曜ロードショー』枠(日本テレビ系)では、不朽の名作映画『タイタニック』(1997年)の前編が放送されていたが、その視聴率は世帯6.2%、個人4.0%。『T乾』の第9話がそれを上回る視聴率だったということからも、作品の人気が伝わってくる。

「途中、咲子が“バツ4”だったことが判明するなどし、驚きの展開には称賛だけでなくさまざまな意見が寄せられましたが、『T乾』が高視聴率の話題作になったのは間違いないですね。

 主人公・咲子を演じた蒼井さんは第1子(2022年8月生)の育児を優先していることに加えて、本当に自分が出たいと感じた作品でないと出演しない女優と言われています。長年の大活躍から作品を吟味できる立場にあるとされ、今回の『T乾』も、手ごたえを感じさせるコメントをしていますね」(芸能プロ関係者)

 蒼井は9月10日配信の『WEBザテレビジョン』に掲載された最終回直前インタビューで、昔、先輩に《心から楽しめて、やってよかったと思える作品って、10年に1本あれば幸せなほうだよ》と言われたことを振り返り、『T乾』を《この作品がその1本だと、心から思います》と絶賛している。

「蒼井さんは日本アカデミー賞ほか数多くの映画賞を何度も受賞するなど、言わずと知れたトップ女優。それだけに“目利き”も一流で、彼女が出たいと感じた出演作品は高い確率で“成功する”と言えるのではないでしょうか。

 彼女に限らず、キャリアを積み重ねた人気女優はテレビドラマではなく映画を主戦場に移すことが多いですが、それだけに、そんなトップ女優が心を動かされて“出たい”と感じたドラマはヒットする傾向があると言えそうです」(前同)

 映画を中心に活躍する、キャリアを積み重ねた人気女優――たとえば、長澤まさみ(39)が最後に出演した連続ドラマは、4年前に放送された主演作『エルピス-希望、あるいは災い-』(カンテレ制作、フジテレビ系/22年10月期)。脚本家・渡辺あや氏は、長澤が主演する前提の“当て書き”で執筆したことを明かしている。

 同作は“冤罪事件の真相究明”を主軸に、テレビ局と与党の間に生じる駆け引きなど、報道の裏側を生々しく描いた社会派作品。攻めまくった内容が話題になり、優れた番組や個人・団体を顕彰する「ギャラクシー賞」(放送批評懇談会)などを受賞した。