■「チョッキーの可愛さ死んでるじゃん…」吹替えに厳しい声

 通訳機を使用中の外国人たちの声は、小山力也(62)、甲斐田裕子(46)、高木渉(60)、中村悠一(46)、榎木淳弥(37)、鬼頭明里(31)の6人が担当した。いずれも人気実力派声優である。

 声優を巡っては、特に、別班員・長野利彦専務(小日向文世/72)のエージェントで、これまで無口だった男・ゲルン(パッタラポン・カンタポジ)役の小山、今回が初登場となるフィルザ役の甲斐田は、俳優のビジュアルと声の雰囲気が合っているという声も多い。

 しかし――タイ人俳優、タナパック・ジョンジャイパー(通称『OHM』/28)演じる人気キャラクター・チョッキーの声を鬼頭が担当したことには、厳しい意見も多いのだ。

 その理由は、今回、声優が吹き替えたキャラのなかでも、チョッキーはこれまでタイ語で多くのセリフを話しており、その声のイメージがとても強いからだ。「テント」のモニター仲間である新庄浩太郎(竜星涼/33)を愛していて、彼を“シンチャン”と呼ぶ際など、愛嬌のある独特の喋り方が視聴者の間でとにかく大好評なのだ。

 そのため、チョッキーの声は全部吹き替えられているわけではなく、通訳機を外してしゃべる場面もあったものの、

《皆はチョッキーのあの高い声が聞きてぇのよ、声優さんが悪い訳じゃないよ、ただ吹替は望んでないのよ》
《チョッキーの可愛さ死んでるじゃん…》
《大空港もそうだけど洋画吹き替え声優は別に気になってないんだ、トーンと雰囲気があってて。チョッキーだけなんかちょっと浮いててきになっちゃうのと単純にシンチャン!のインパクト強いので同時通訳しないで欲しいと思ってしまうだけで》
《大空港といいなんでいちいち吹き替えにするのよ……字幕でいいのに本人の声聞かせてよ……チョッキーの良さ見事にコロしてるやん》

 といった、チョッキーの地声を聴きたい、という声が多く寄せられることに。

 なお、『大空港』というのは、趣里(35)主演の7月期ドラマ『大空港〜GATE24〜』(テレビ朝日系/9月17日最終回)のこと。同ドラマは空港が舞台で、“外国人のセリフのみ声優が吹き替えている”という点が注目を集めた作品だ。

 また、チョッキーの件を抜きにしても、『VIVANT』には第1シーズンではモンゴル語、第2シーズンではタイ語や中国語など多くの言語が登場するが、これまで“字幕と俳優の地声”で表現されてきた。多くの台詞が飛び交う会議のシーンなどでもそうだったため、“なぜ今さら?”という気持ちを抱いた視聴者もいるようだ。

《今まで字幕だったのに吹き替え声になったのが冷める演出だった》
《なんで吹き替えにした???これやられるとホントに一気に冷める。字幕にしてほしい》

 このように厳しい声も多い“吹替え”だが――今後の展開を考えると、視聴者に向けての配慮だとも考えられる。これから乃木がテントのメンバーたちと「シャキ城」に向かい別班奪還作戦を決行することになるわけだが、そうなると敵味方、大人数が入り乱れての激しい戦いに字幕も入り乱れて分かりづらくなってしまう恐れがあるわけで、

《通訳が発生して色んな言語で同じ話を何回もすることになって逆に進みが悪くなるから構成上しゃあない》
《字幕もりもりだと、この後のドンパチのシーンで字幕苦手民が困りそうな気がするんよね》

 といった、吹替え演出に理解を示す意見も。

 今回は訓練のみで終了した別班員奪還作戦。“本番”である第19話はアジア大会中継の関係で約3週間後の10月4日になるが、吹替え演出は馴染んでくるだろうか――。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。『VIVANT』第1シーズンでは考察を大いに楽しんだ。