夏ドラマもほぼ終了。そこで、視聴率や配信の再生数などの数字はいったん忘れ、今期、輝きを見せた女優を振り返りたい。
まずは、『大空港~GATE24~』(テレビ朝日系/木曜よる9時~)で主演した趣里(35)だ。本作は、国際犯罪の巧妙化や訪日外国人の急増を受け、空港の各部署からメンバーが集められた新設部署「GATE24」の活躍を描く痛快エンターテインメント。趣里は人の心を読むのは苦手だが、観察眼と洞察力は鋭い税関職員・森万智を演じた。
23年後期のNHK朝ドラ『ブギウギ』で戦後の「ブギの女王」と言われた笠置シヅ子をモデルとした福来スズ子、24年10月期『モンスター』(カンテレ制作、フジテレビ系)でゲームのように法廷闘争に立ち向かう新人弁護士・神波亮子など、ちょっとクセのあるキャラを演じさせたら抜群。本作でも嫌味にならないギリギリのところを攻めたうえで、コミカルなかわいらしさも表現し、演技力の高さを見せた。
外国人旅行者の吹き替えや、ムリにどんでん返しを作ったような強引なオチなど、ツッコミどころは多かった。それでも、全話平均(第8話現在)視聴率が世帯で9.7%(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)という高い数字をマークしたのは、趣里の絶妙な演技によるところが大きい。夫である三山凌輝(27)の不倫疑惑報道など、プライベートではネガティブな要素もあったが、それを感じさせないのはさすがだ。
続いて、小池栄子(45)主演の『さよならノワール』(フジテレビ系/火曜よる9時~)に出演した北香那(29)。本作は、警視庁西池袋署に新設された犯罪被害者支援室を舞台に、犯罪被害者や遺族らに寄り添い、支援をしていく警察ヒューマンドラマ。北は公認心理師と臨床心理士の資格を持つ心理学者・白石絵梨子を演じた。
最初から最後まで、一瞬で感情の動きを表現する繊細な演技を見せつけ、見るものを圧倒。バディである暴力団対策係だった元刑事・黒木夏海(小池)へのウザ絡みも、「あ、言い過ぎた」からの「ま、いいか」まで、コロコロと変わる感情をしっかり伝えてしまう演技力は、同世代の俳優たちを圧倒するものがある。