■温泉街のスナックならではの楽しみ方
温泉街をぶらりと歩くなら、『湯田温泉』(山口県)も外せない。ホテル評論家で旅行作家の瀧澤信秋氏に楽しみ方を聞いてみた。
「JR山口線の湯田温泉駅から中心地まで、徒歩約15分。昭和の面影を残す街にはラウンジやスナックが点在し、夜の散歩が本当に楽しいんです」
温泉街のスナックならではの楽しみ方もある。
「湯上がりに立ち寄ったら、ママにシメの一品をお願いする。有名なご当地ラーメンではなく、地元のママが作る素朴なラーメンや焼きそばって、妙に心にしみるんです」(前同)
『志賀島温泉 休暇村志賀島』(福岡県)は、福岡市街からほど近く、それでいて日常を離れた島ならではの時間が楽しめる。
「志賀島は陸地と一本の道路でつながっていて、まるで沖縄の離島へ渡るように、海を左右に眺めながらのドライブができる。市内からバスでも行けるので、気軽にリゾート気分が味わえる穴場です」(前出の金井茂幸氏)
温泉施設にある露天風呂“金印の湯”からは、玄界灘に沈む夕日を眺めることができるという。
「志賀島は、大陸との交流を物語る国宝『漢委奴国王』の金印が出土した島で、その名が風呂にも使われています。島内には歴史文化遺産が点在しているので、散策のしがいがありますよ」(前同)
最後は、『菊池温泉』(熊本県)。
「温泉王国・九州の中でも、菊池温泉はアルカリ性の泉質と、トロリとした肌触りが特徴の名湯です。宿では、天然温泉100%の湯を楽しめ、神経痛やリウマチなどに効能があるとされています」(前出の瀧澤信秋氏)
菊池市は、清らかな水と里山の恵みに育まれた食の宝庫。米や野菜、ブランド和牛など、地元食材を使ったグルメも充実している。
この秋は、混雑知らずの名湯で、至福のひとときを過ごしてほしい。
【前編】有名観光地からの“ちょいずらし”で、アクセス良好で宿代もお手頃な温泉地はどこ? 専門家が本当は教えたくない秘湯も満載で見逃せない。《【前編】はこちらから》
鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)
航空・旅行アナリスト。1978年、千葉県富津市生まれ。Yahoo!ニュースエキスパート。帝京大学理工学部、千葉商科大学サービス創造学部、共栄大学国際経営学部非常勤講師として、大学で講義を行いながら、テレビ・ラジオなどでの解説も行っている。
瀧澤信秋(たきざわ・のぶあき)
1971年生まれ、長野県出身。ホテル評論家。国内のホテルや旅館などを対象に、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する現場取材を徹底。年間平均300泊、これまで3500軒超の国内施設へ宿泊している。著書に『辛口評論家、星野リゾートに泊まってみた』 (光文社新書)、『最強のホテル100 (ホテル評論家が自腹で泊まる!)』(イースト・プレス)ほか。
金井茂幸(かない・しげゆき)
1978年に北海道で生まれ、現在は東京都在住。旅行会社・IT企業に勤務後、株式会社ツーリストサポート設立、代表取締役に就任。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員など、温泉に関する資格の他、総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者を所持。地域の資格では、北海道観光マスター、稚内観光マイスター、一級あさひかわマイスター、湯原温泉指南役(岡山県)、大分県温泉マイスター、別府八湯温泉道名人など。従来の顧客層以外からの顧客を獲得するために、ピンクリボン活動やインバウンド施策、乳幼児を含む家族旅行、障がい者の温泉旅行をもっと身近なものにするための研究を行い、実践している。「温泉は楽しく♪」をモットーに、“温泉カリスマ”として活動中。