■フジドラマが変わりつつある?
さらに相手の男たちにも、《宗司の態度が凪子にワンチャンいけそうな勘違いをさせてしまってるのよね》《晃之助が想像以上にクズ男で苦笑い。あんなにキュンキュンしてた時間返して欲しい》《義孝も別れた方が精神的に安定するよ。思い込みで振り回す人と同居するのはしんどい》などと、反響が大きかった。
これぐらい刺激的な場面が続けば、視聴率は低迷しなかったかもしれない。ただ、しっかりとミドサー女性たちのリアルな描写を積み重ねていたからこその爆発ではある。どちらが正解だったとは言い難いが、少なくとも丁寧な描写を重ねてきた本作の制作姿勢には、誠実さを感じる。
同局系の小池栄子(45)主演、北香那(29)共演の『さよならノワール』(火曜よる9時~)も似たような作品だった。午後9時台に似合わぬ重い雰囲気で、派手な事件もなしで視聴率は低調だったが、作りはとても丁寧だった。数字こそ伸びなかったが、ともにドラマファンからは高い評価を得ており、この夏のドラマで見ないのがもったいないトップ2だろう。
フジテレビは看板ドラマ枠である月9ドラマの凋落など、近年はヒット作に恵まれていない。そんな中、今期のGACKT(53)主演の月9ドラマ『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』や反町隆史(52)主演の月10ドラマ『GTO』のように話題性に走らず、この2作のように丁寧な作りのドラマが増えつつあるのは光明かもしれない。この路線を地道に続けていれば、真っ当な評価を得て。浮上する日が来るかもしれない。
次回はついに最終回。麻紀(仲)と宗司(渡辺)、遥(のん)と晃之助(朝井)、薫子(深川)と義孝(風間)。こじれにこじれたズッ友たちの三者三様の問題にどうオチをつけるのか。これまで丁寧な作りに徹していた『Tokyo middle 30』なら、納得のいくラストになるはずだ。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。