■『それってパクリじゃないですか?』はテーマが失敗?
「また、ドラマのベースになっているので仕方ないのですが、妬みや嫉みの感情がメインになっていて、どうしても暗いんですよ。若林と山里のファンならおなじみのエピソードなのですが、それを知らない人にとっては、ただの根暗。もはや、高橋、森本、若林、山里のファンしか見ていないと思われます」(前同)
4人のコアなファン向けな内容なのは制作側も意図したところなのだろうが、それが一般視聴者を遠ざけてしまったようだ。
一方、その暗さは『それってパクリじゃないですか?』にも共通しているようだ。
「芳根が演じる亜季のオドオドっぷりが真に迫りすぎていて、かわいいというより心配になってしまうんです。バディである重岡の北脇もツンが多くてデレはごくわずかで、どうも2人とも思い入れができない。知的財産というなじみのないテーマのため、ワードについての説明部分が多く、人物描写に時間をかけられていないのが影響しているんでしょうね」(前同)
『それって』はいわゆるお仕事ドラマ。この手のジャンルは扱われる業界のウラ事情などがエピソードに使われるが、知的財産というテーマはドラマで扱うには、ちょっと難しかったようだ。
どちらの作品も演技面は高く評価されている。それでもテーマ設定などが少し食い違うだけで、視聴者は簡単に離れてしまう。厳しい戦いが続くかもしれないが、後半にかけての巻き返しを期待したい。