■勝ち続ける難しさ 大関・霧島は失速

 反面、「綱取り」を期待されていた大関・霧島は大コケした。確かに、このところ毎場所のように、優勝争いに絡んで、実績は作ってきた。

 だけど、横綱になるために、ずっと勝ち続けることが、いかに大変なことか。

 解説の舞の海は、霧島の綱取りを推していたけれど、たかだか小結になったくらいの人間に何が分かるというのか?

 横綱になって究めるというのは、オレの弟弟子でもあった貴乃花みたいな変人か、朝青龍みたいなモラルを知らないヤツくらいしかできない。

 残念ながら、気運も盛り上がらなかった。昨年、豊昇龍と大の里が横綱に昇進した。霧島はモンゴル人だ。モンゴル人の豊昇龍が上がったから、「もうモンゴル人の横綱は当分いらない」という協会幹部の考えもあるんだろうな。

 以前、小錦さんが横綱に上がれる成績だったのに、見送られたりしたこともあった。霧島が日本人だったら、また違っただろう。

 そういう差別がまだあるのだとしたら、残念だ。

貴闘力忠茂(たかとうりき・ただしげ)
1967年9月28日、兵庫県生まれ。二子山部屋(入門時は藤島部屋)入門後、83年に初土俵。最高位は東関脇。2000年に幕尻(前頭14枚目)で初優勝する。02年に引退し、大鵬部屋の部屋付き親方となるが10年に野球賭博関与のため日本相撲協会を解雇される。現在は焼肉店『ドラゴ』を経営。