キャンプで使うテントや寝袋、ランタンにバーナー。アウトドア用品には、電気やガスが止まった災害時にも役立つものが少なくない。普段から使い慣れたキャンプ道具を、そのまま“もしも”の備えにする。そんな視点からギアを選ぶ人もいるだろう。

 そんななか、アウトドア&キャンプ好きはもちろん、防災という側面からも注目したいアイテムがある。コールマンが2026年に発売した「デュアルガスバーナーストーブ」だ。

 9月末現在、コールマン公式オンラインショップでは「入荷待ち」。SNSでも、
《みんなが待ち望んだ、OD缶×CB缶二刀流》
《CB缶が使えるのがいい。だいぶ欲しいのですが、これ買ったら、ガソリンバーナーの出番がなくなる》
 と、反応するキャンパーに加え、実際の購入者からも、
《春に発売されてずっと品薄だった》
《見付けたら買っちゃうんだろうなぁと思ってたら、ほらw》
 との声が上がっている。

 キャンプブームが一巡し、新商品というだけではギアが売れにくくなったいま、なぜこのバーナーが支持されているのか。その理由を探ると、キャンパーが長年抱えてきた、ある“小さな不便”が見えてくる。

 アウトドアギア専門店の店長は、現在のキャンプ用品市場についてこう話す。

「キャンプをする人なら、一度は『CB缶か、OD缶か』という問題にぶつかったことがあるのではないだでしょうか。家庭用カセットコンロなどでもおなじみの細長い『CB缶』と、アウトドア用バーナーで広く使われる丸い『OD缶』。どちらもガス燃料ですが、器具によって使用する缶は異なり、ギアが増えるほど燃料も増えていくのは、キャンパーにとって珍しい話ではないんです」

 デュアルガスバーナーストーブが特徴的なのは、そんな2種類のガス缶に1台で対応すること。見た目はコンパクトなシングルバーナーだが、専用ホースを付け替えることで、用途や環境に合わせてCB缶とOD缶を使い分けられる。価格は1万2980円(税込)。収納時の厚さは約8cm、重量約2.2kgとなっている。

「ここ数年は、キャンプブームの頃のように“新しいから買う”というお客さんは減っています。すでにひと通り道具を持っている人が多いので、買い替えるなら今持っているものより明確に便利であることが重要。その意味で、この商品は非常に分かりやすいんです」(前同)

 確かにバーナーそのものは新しいキャンプ用品ではない。むしろ昔からある、すでに完成度の高いジャンルだ。だからこそ、火力を上げる、軽くするといったスペック競争ではなく、「燃料を選べる」という使い勝手そのものに手を入れたことが新しいというわけだ。