■齋藤飛鳥の急成長に期待
キャストに関しては、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』の進路に悩む高校の柔道部員というシリアスな役から、『だが、情熱はある』(ともに日本テレビ系)のしずちゃんというコミカルな役まで、あらゆる役を完全に自分のものにする富田望生は、なにも心配がない。今回は愛嬌たっぷりの癒し系のようなので、好感度を上げてきそうだ。
一方、齋藤飛鳥は『ライオンの隠れ家』で主人公・洸人(柳楽優弥/36)の後輩、『Tシャツが乾くまで』は樹生(中島歩/37)の妹と、最近はサポート役の印象が強いが、今回は『映像研には手を出すな!』(ともにTBS系)以来の主役。今年1月期『テミスの不確かな法廷』(NHK総合)の再犯を求める死刑犯の娘役で、松山ケンイチ(41)ら演技派を相手に存在感を出していたので、本作も期待したい。
記者会見での発言を聞くと、2人は互いに良い関係が築けているようだ。相手から受けた影響について問われた齋藤は、「どうやってお芝居しようかなってあんまり自分が固まってないときでも、望生ちゃんとセリフを言い合ってたら、なんかちょっと波に乗っかれるみたいなときが多々あったので、本当に大感謝」とコメントしている。演技おばけの富田に引っ張られ、今までにない芝居を見せてくれそうだ。
深夜枠のドラマなので、視聴率はそこそこの数字だろうが、これは配信で伸びそうだ。また、心に効くヒューマンドラマにおさまらず、劇中を彩るさまざまな発酵料理も大きな見どころのようで、お腹にも効きそうだ。これは、秋ドラマのダークホースかもしれない。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。