通販で届いた荷物を開けると、つい指でプチッ、プチッ──。誰もが一度は潰したことがある、あの『プチプチ』。そんな日本人にはおなじみの名前が、ついに会社名になる。
気泡緩衝材『プチプチ』を製造する川上産業は、2026年10月1日から社名を『プチプチ株式会社』に変更する。
「公式Xの告知は約14万回表示され、『かわいい会社名』『一発で覚えられる』など驚きの声が相次ぎました。それだけ『プチプチ』という名前が生活に浸透している証拠でしょう」(ビジネス誌ライター)
この社名変更の背景には、どんな思いがあったのだろうか。同社マーケティング課の担当者に話を聞いてみた。
「使用済みのプチプチの回収やリサイクルボックスの設置、小学校での出前授業など、環境活動を積極的に進めていますが、『川上産業』という社名では、それが一般の方にプチプチのメーカーだと伝わりにくい。環境への取り組みも、商品と結びつけて知ってもらいたいと考えました」
ところで、『プチプチ』がモノそのものの一般名称ではないことをご存じだろうか。
一般名称は『気泡緩衝材』。『プチプチ』は川上産業の商品名で、1994年に商標登録された。その名の誕生にも興味深い逸話がある。
「もともとは『エア・バッグ』という商品名でした。先代社長がお客様に『指でプチッとつぶす、あの気泡緩衝材です』と説明すると、『ああ、プチプチでしょ』と言われた。それがきっかけで商品名を『プチプチ』にしたんです」(前同)
今や同社は国内の気泡緩衝材で約6割のシェアを持つ。商品名を一般名称と思ってしまうのも無理はない。