■キャリア40年でたどり着いた人生の結論
ある程度、世話になったり、迷惑かけたり。そういう緩く、さらりとした人間関係で生きていくのが一番だと思うようになった。
いまさらだよ。キャリア40年で気づいたの。来年60だし、いいだろうって。
子育ても終わり、サラリーマンでいったら定年を迎える。これが40年やってきた結果、結論だ。
オレは存分に他人に重心を置いて生きてきた。だからといって「責任感がない奴だ」と言われるのも心外だけど。人間付き合いは、いい具合の綱引きができたらいいんだよ。片方にドーンと乗っかられても困っちゃうじゃん。だから、ある程度テンションを保ちつつ引っ張り合う。ピーンと張り過ぎちゃうと切れるからさ。
しかし、60歳定年ってのは早すぎるね。でも、芸能人なんて退職金なんかもらえねぇんだ。「その分、いいギャラもらって」なんて言われることもあるけど、オレは貯め込んでねえからさ。
地方ロケに行ってもマネージャーを付けないタレントがいたとしようか。1人で行って、夜は向こうで飯を食わしてもらうわけだよ。そうすると一切、金を使わなくてすむ。でも、マネージャーが同行したら、「飯でも行こうか」となるからね。
そうやって貯め込んだ知り合いもいるよ。この稼業を選んだ時点で享楽的に生きようと思ったんだから、貯金がないのはしかたがない。仕事が生きがいだから、お呼びがかかるうちは働こうと思ってるよ。
玉ちゃん(たまちゃん)
1967年生まれ。東京都新宿区出身。86年にビートたけしに弟子入りし、翌年、水道橋博士と浅草キッドを結成。一般社団法人全日本スナック連盟会長。