ANAが、2028年4月から予定している「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の制度変更を再び見直した。

 SFCは、ANAの「ダイヤモンドサービス」「プラチナサービス」メンバーなど、一定の条件を満たした人が申し込めるクレジットカード。カードを継続して保有することで、ラウンジ利用などさまざまなサービスを受けられることから、取得を目指して飛行機に乗る、いわゆる「SFC修行」をする人もいるほど人気を集めてきた。

 ところがANAは今年4月、2028年度からSFCを年間のANAカード・ANA Pay決済額によって「SFC PLUS」と「SFC LITE」に分ける新制度を発表。その境界となったのが「年間300万円」だった。

 300万円以上の「SFC PLUS」は、ANAラウンジの利用やスター アライアンス・ゴールドのステイタスなどを維持。一方、300万円未満の「SFC LITE」は、当初の発表ではANAラウンジが利用できなくなり、スター アライアンスのステイタスもシルバーとなる内容だった。

 これにSFC会員からさまざまな声が上がるなか、ANAは9月、制度内容を再び見直すことを発表。SFC LITEでも国内線では混雑時を除いてANAラウンジを利用可能とし、事前予約制度も導入する。国際線についても、ANAグループ運航便への搭乗時には羽田、成田、ホノルルのANAラウンジなどが利用できるようになる。

 SNSでは、《300万円決済クリアできるとしても気持ちのいいことではない。持っててうれしいステイタスではなくなっている》《ANA日和ったかー。でも混雑の基準が分からん》《なんか、事前予約とかいうのが胡散臭いなぁ…》など、再見直し後も戸惑う声が見られる。

 一方、《ANA、ここで日和らず「客層を選んだサービス」をしっかり展開すべき》と、利用者を絞り込む方向性に理解を示す意見もある。

 なぜANAは一度発表した制度を再び見直したのか。そして、ラウンジでは譲歩しながら、なぜ「年間300万円」という線引きは残したのか。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏に話を聞いた。