■日本人ドライバー特有のサービス精神
実際、米国で乗車した人の体験談としても、
「通行人や他の車の動きも把握していて、普通の車と変わらないし、他人がいないから完全プライベートで落ち着く空間だった」
と、安心して乗車できている様子がうかがえる。
どんなものか一度乗ってみたいものだが、まだ国内では完全自動運転技術の体験はかなわない。そこで、東京・お台場の臨海副都心エリアを走る次世代モビリティ『e-Palette』に、乗車してみた。
小さなバスのような形だが、窓が大きく開放感があるうえ、完全に電気で動くためエンジン音はほぼない。
肝心の運転は運転手による“手動”だったが、その運転手に話を聞くと、
「現在も試験運転中で、まだ一般のお客様にはご提供できていませんが、来年には、これと同じ形の車両にハンドルのない“無人車両”を目指しています」
現行の手動運転車両ですら時速10キロ程度で、ゆっくり走るだけ。来年に“完全無人”が公道を走ることは現実的なのだろうか。
「急速に普及の進む米中を中心に、世界では数千台規模で導入が進んでいます。しかし、日本はAI導入ですら諸国より数年遅れています。本格的な走行は、まだ先かもしれませんね」(前出の今泉氏)
日本の運転手が、“人情”を持ち合わせていることも大きいという。
「例えば、スーツケースなどの荷物の出し入れや、雑談、ガイド本よりも詳しい地元グルメ情報。これらの“サービス”は人間にしかできないものです」(前同)
タクシー業界の大転換期が迫っている──。
今泉大輔(いまいずみ・だいすけ)
青森県弘前市生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科中退。1990年代後半からITや金融分野について雑誌記事や単行本の執筆を行うかたわら、銀行系シンクタンク、外資系コンサルティングファームなどからネット、金融、電力分野におけるプロジェクト単位のリサーチを受託。2003年から約7年間、米シスコシステムズのビジネスコンサル部門にリサーチャーとして勤務し、金融・流通・電力・自動車の経営者向けレポートを多数作成。12年より株式会社インフラコモンズ設立に関わり、国内だけでなくアフリカ(タンザニア等)の発電・エネルギー案件の組成およびコンサルティングを行っている。現在はChatGPT等のAIを駆使、時価総額を上げなければならない上場企業の社長を助ける方策に注力している。
青森県弘前市生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科中退。1990年代後半からITや金融分野について雑誌記事や単行本の執筆を行うかたわら、銀行系シンクタンク、外資系コンサルティングファームなどからネット、金融、電力分野におけるプロジェクト単位のリサーチを受託。2003年から約7年間、米シスコシステムズのビジネスコンサル部門にリサーチャーとして勤務し、金融・流通・電力・自動車の経営者向けレポートを多数作成。12年より株式会社インフラコモンズ設立に関わり、国内だけでなくアフリカ(タンザニア等)の発電・エネルギー案件の組成およびコンサルティングを行っている。現在はChatGPT等のAIを駆使、時価総額を上げなければならない上場企業の社長を助ける方策に注力している。