■「テント説」以外にも浮上…二階堂ふみ・薫の“正体”とは――

 薫(二階堂)には、これまでも不穏な描写が数多く存在したことから、彼女の素性を巡る考察はほかにも上がっている。

 たとえば、薫は第1シーズン序盤で乃木(堺)、野崎(阿部)、協力者・ドラム、薫の4人でラクダに乗ってバルカの砂漠越えする際に“薫だけラクダから落ちて長時間遭難した=空白の時間があった”、“偽装パスポートの「福田結奈」を「ユイナ・フクダ」と海外式に読む”、 “バルカの日本大使館からの逃走経路が『ロシア国境』と聞いた時に意味ありげな表情を浮かべる”などの場面があった。

「シンシー」の構成員にはロシア系中国人が多いこともあって、

《初期の頃、バルカの日本大使館から逃げてロシアに出ると聞いたら薫さんの表情が曇ったのはまだ気になってる》
《薫さんロシア系中国人だったりするんではないか?》
《柚木薫はシンシーの幹部。ジャミーンを守らなければいけないし保護、監視をするために病気など面倒をみていた》

 と、薫にはシンシー説まで浮上している。ただし、“人の善悪を見抜く”ジャミーンが薫に懐いていることを考えれば、シンシーの悪意ある工作員という説には大きな矛盾も残るところだろう。

 さらに、第1シーズン初回の描写から、テントでもシンシーでもない、さらに別の可能性を言う声もある。当時の『VIVANT』では、テントの幹部・ザイールが「お前(乃木)がヴィヴァンか?」と発言してから死んだことから、 “ヴィヴァンとは何を意味するのか?”が最初の謎として描かれていた。後に「ヴィヴァン」は「別班」の外国語なまりだったことが判明するが――薫は、第1話終盤に野崎が推理中のところに割って入ってきて、「ヴィヴァンってフランス語にありますよね。活気があるとか……」と指摘して、スペルも正確に「VIVANT」と書いたのだ。

 フランスといえば、国際刑事警察機構(ICPO・インターポール)の本部が置かれている国。そのため、

《普通に考えて番組タイトルの「VIVANT」て文字を紙に書いた人物が物語に置ける重要人物じゃ無いわけ無いやん?》
《S1で、薫の「VIVANTはフランス語では?」発言を聞いて、インターポールの捜査員かと疑っていた》
《単なる小児科医なのか、インターポールや別班との繋がりがあるのか…?》

 といった、薫=ICPO関係者説を言う声も。前述のように“人の善悪を見抜く”ジャミーンに懐かれている薫の“裏の顔”が、国際捜査機関の関係者というのはあり得る話かもしれない。

 薫は日本に滞在中だが、第2シーズン開始前、昨年10月に公開されたPVでは、薫が真っ赤なスカーフを纏い、どこか海外と思しき場所に立つ場面が紹介されている。後半戦に突入した『VIVANT』。薫の“正体”が明らかになる日も近いのかも――。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲや藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。『VIVANT』第1シーズンでは考察を大いに楽しんだ。