■丁寧な作りが光る『kiDnap GAME』
X上でも、《期待通りしっかり面白かった!!スケールデカい作品こそ1話でいかに掴めるがだけど、中々に上手かったと思う!副音声+字幕で現地語で楽しめるので、ここ最近多い吹き替え連ドラの中では親切な方では?》《不穏が散りばめられたとこからゲーム始まるまでの緊迫感すごかった〜!》などと好評だ。
被害者家族の顔見せに終始した初回だったが、7都市で7人が誘拐される複雑な内容となると、これぐらい丁寧に描かれたほうが良い。大切な人が代わる代わる奪われていく描写も、テンポよくスピード感あって、ダレることなく見られ、新出(坂口)、ハン(ジョンギ)をメインに描きつつの塩梅がうまかった。
スケール感や展開の巧みさでいえば、同じ大作ながら最近は間延びした感のある日曜劇場『VIVANT』(TBS系)より上だろう。考察でも笠松将(33)演じる青年・漆原が何者なのか謎だったり、敵か味方かわからない尾野真千子(44)演じるキッチンカー店主・上村など、匂わせ方が巧妙。物語を楽しむだけでなく、考察でも楽しめそうだ。
音声も配信サービス・TVerは吹き替えのみだが、地上波とFOD特別版では副音声で現地語プラス字幕で楽しめ、海外ドラマに慣れていない視聴者、配信で慣れている海外ドラマファンの両方に対応している。また、海外の配信では現地語で見られるようで、総じて本気度が感じられる作りになっているのだ。
平均世帯視聴率は4.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、数字はもうひとつながら、日本を含むアジア圏での配信に期待できそうだ。次回、愛する妻・沙織(桜井)を奪われた新出(坂口)に与えられた指令は“事件の首謀者を確保すること”。「kiDnap GAME」の狙いは何なのか、注目したい。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。