■元刑事が推測する「整形」と支援者の可能性
小比類巻氏は、八田容疑者のある手配写真の目元に注目する。
「目を一生懸命見開いています。少しでも目を大きくしようとしています。元々切れ長の目ですね。(彼の)コンプレックスが目です。過去に目の美容整形を受けているという証言があります」(小比類巻氏、以下同)
そのうえで、同容疑者が過去に美容整形を受けたという知人の証言や、過去に同容疑者と施設で一緒に過ごしたことがあるという男性の話などから、すでに目元を整形している可能性があると推測した。
「目元の施術だけでも顔全体の印象が変わります。体形も含めてですが、現在の八田容疑者は私たちが知っている姿とは相当違う顔になっている可能性があります」
また小比類巻氏は、逃亡生活を支援する人物がいる可能性を推測し、その一例として女性の存在にも言及した。
「誰かの援助を受け、4年以上生活を維持している可能性があります。その方が彼の逃走生活を支えているかもしれません。その背景には金銭的利害関係だけでなく、愛情・孤独への脅威、相手を救いたいとかの歪んだ使命感がある。そうなると女性なのでは(ないか)。2人の間に『共依存』という関係があるのでは」
元刑事としての仮説を立てたうえで小比類巻氏は、元オウム真理教幹部で逃亡犯の平田信を17年間にわたって匿った女性の例を挙げる。
「なぜ平田を支えたということについては、人間心理の複雑さを感じました。制約がありつつも、愛情だけでなく、相手を支えることで、自分の存在価値を見出す心理。長年一緒に過ごした相手を失う恐怖が“共依存”との心理が繋がっていく。相手を助けているつもりでも、実は自分自身も相手との関係で支えられている」
最後に小比類巻氏は、あらためて「私たちが知っているあの八田容疑者の顔にとらわれすぎているのかもしれない」とし、同容疑者が整形をしたり、女装をしていたりした場合の独自想像図を紹介した。
県警も11月から新たな手配ポスターやチラシを全国で配布するという。事件解決につながる新たな情報が寄せられるか、捜査の行方が注目される。