日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回、戸田氏が注目したのは、現在、急増中だという「私はロボットではありません詐欺」についてです。

 パソコンでネットを閲覧している際、「私はロボットではありません」というチェックボックスや画像選択の画面が表示された経験を持つ人は多いのではないでしょうか。ウェブサイトやアプリをサイバー攻撃から守るため、操作しているのが人間かプログラムかを判別するこの確認作業を悪用した詐欺の被害が、日本国内で激増傾向にあります。

 この手口は「ClickFix(クリックフィックス)」と呼ばれ、偽のエラー画面などを表示して、サイト閲覧者自身に操作をさせ、悪意のあるプログラム(マルウェア)を実行させるものです。画面の指示に従ってキーボードを操作すると、ウイルスなどの不正なプログラムが実行され、クレジットカード情報や個人情報が盗まれる危険性があります。

 セキュリティ企業のESETが公表した2026年上半期の脅威レポートによれば、偽のエラー解決を装うClickFixの検知数は前年同期比で108%増加しました。国別の検知割合では日本が14%と最も高く、世界で最も標的にされている状況です。また、NordVPN社の調査でも、2025年における日本のマルウェア検知数が年間2.3億件を超え、アジアで最多となったことが報告されています。