■格安の広告は要注意
では、このようなトラブルを回避するためには、どうすればよいのか。ペット葬儀業者・キルア代表の照沼浩氏は、こう話す。
「大きさやプランで料金は変わりますが、一般的な移動火葬なら猫で2万円台、小型犬で2万~3万円台、大型犬なら4万~5万円程度が一つの目安です。ネットで“5000円から”とあっても、体重別料金や出張費、骨壺代などが加わる場合があるので、最終的に全部でいくらになるかを確認したほうがいいと思います」
ちなみにこの移動火葬とは、火葬炉を積んだ車が自宅近くまで来るというもの。かつては自宅に埋めたり、自治体に引き取ってもらったりする方法も多かったようだが、近年ではこの移動火葬の存在感を増しているのだという。
照沼氏も以前は大手の移動火葬業者で勤務し、現在は個人で移動火葬業を営んでいる。
ただ、気をつけるのは料金だけではない。それ以外にも確認すべきことはある。
「会社名や所在地、受付会社と実際に火葬する会社が同じか、個別なら一体ずつ火葬して返骨されるのかまで聞くことが大事です。固定施設なら事前見学ができるかどうかも目安です。答えが曖昧、契約を急かす業者は要注意。口コミも星の数より、料金や対応が具体的に書かれているかを見るべきでしょう」(前出の団体職員)
しかし、そうは言っても別れを迎えてから冷静に業者を探すのは難しい。
「縁起でもないと思うでしょうが、ペットが元気なうちに、どう送り出してあげたいかを少し考えておくだけでもいい。いざとなったら、知っていても慌ててしまうものです。大切な存在だからこそ、最期の迎え方も家族として考えておく必要だと思います」(照沼氏)
元気なうちに少し、その日のことを考えておくのも、ひとつの愛情なのかもしれない。
照沼 浩(てるぬま・ひろし)
大手ペット火葬業者で経験を積んだ後、独立。個人事業として千葉県を中心に2年間、ペット火葬に従事。これまでに計2,500件以上のペット火葬に立ち会う。