■向井康二も期待以上の演技
どうやら最近の火曜ドラマの傾向と同様、恋愛要素はアクセント程度で、お仕事ドラマとして展開しそうだ。江戸時代のいろは(上白石)という異物を入れることにより、教育の現場に対する問題提起を際立たせようという狙いなのだろう。その上白石のべらんめえ口調には賛否の声が分かれているが、これは慣れてくれば、しっくりくるとは思う。
それよりも気になるのは、江戸の娘が現代にやってくるというタイムスリップ設定に、教育問題を絡めるという、かなりアクロバティックな設定だ。《タイムスリップが内容のドラマは色々あるが設定が酷すぎる》などの声があるように、初見ではなかなか入りにくく、上白石の演技も含め、クセが強い。これで離れた人も多いのではないだろうか。
なかなか現実感のない難しい設定にリアリティを与え、エンタメとして昇華できるかは、演技巧者の上白石次第だろう。初回では違和感のあったべらんめえ口調も、次回予告の映像を見ると、最初ほどの違和感はなくドラマ世界にフィットしてきている。入口は狭めだが、ハマればたまらなく魅力的な作品になりそうだ。
timelesz・菊池風磨(31)が体調不良で降板したため、代わりに上白石とタッグを組むことになったとされる向井も、今までにない弱気なキャラが合っていて、《江戸のいろはに振り回される、ある意味ヒロイン的なポジションにぴったり》などと好評。今後の展開で、視聴率の追い上げに期待したい。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。