■視聴率は『VIVANT』の4分の1…『kiDnap GAME』の視聴率が伸びない理由は?
そして『VIVANT』第2シーズンは、2023年7月期に放送された作品の待望の続編。異例の2クール連続(7月期~)で放送中で、アゼルバイジャンほかアジア諸国のロケや現地俳優の起用など、とにかくスケール感の大きい作品で知られる。直近の視聴率は、第20話(10月11日、第2シーズン10話)が世帯15.5%、個人10.1%。第21話(18日)が世帯16.8%、個人10.9%。『kiDnap GAME』は『VIVANT』の約4分の1にとどまっている。
【以下、『kiDnap GAME』のネタバレを含みます】
巨額の制作費が投じられた大スケールの連続ドラマ『kiDnap GAME』の数字がなぜ上がらないのか――同作を巡っては、展開に無理があるところや、ツッコミどころは少なくない。
たとえば、物語の導入である、7都市で同時多発誘拐事件が起き、それが即座にニュースで報道される、という時点で“リアリティのなさ”を言う声はある。また、第2話でゲーム参加者のミゲル(ジョエル・トーレ)が、現金1000万ペソを用意するためにカジノのルーレットで1点賭けをしてあっさり失敗する、という展開など、状況が状況とはいえ、各キャラクターの行動が短絡的なところもある。
しかし、何よりも問題だと考えられるのが、少なくとも現段階では、ゲームに巻き込まれた7名の参加者たちがバトルロイヤルを繰り広げたり、互いに協力し合ったりするような話ではないということ。
各キャラが各都市でそれぞれに課せられたミッションをこなす展開なので、
《遠く離れたお互い見知らぬ人間7人がゲームを始めて、相手の状況がわからない中でただ自分のミッションを遂行するのを観せられているんだけど、何の緊迫感も感じないし、何より競ってる感じが全然しない》
《なんかもっと参加者同士が連携して頭脳戦、みたいな内容かと思ったら個人プレーだし明らかな無理ゲー課せられて終いには被害者が殺されるとかなんか全部が雑》
《キッドナップゲーム、まじで攻略させる気のないデスゲームやらされてる主人公たちをみてるかんじできつい。どう着地するんだこれ。。。》
といった、緊迫感のなさを指摘する声が多く寄せられている。
ただ、同作は海外ドラマが好きな視聴者に刺さっているようで、
《海外ドラマ好きなのでこのテンポでどんどん進んでほしい》
《1話は映画みたいだと思ったけれど、2話は海外のドラマを観ているようでした!これから、坂口健太郎さん扮する新出敏郎が各都市の参加者となった人たちとどう動いていくのか…》
《役者陣は豪華だし、これ系はヘタするとショボい作りになりそうなところ、しっかりと作り込まれてて、普通に入り込めた》
といった、好意的な声も。
配信視聴が定着した近年は、視聴者が序盤で作品を見切るケースも少なくない。『kiDnap GAME』は今後、世界7か所で起きた事件が絡み合うようになるなど、話が進むごとに面白さが加速していくのかもしれないが、序盤のツッコミどころの多さから視聴者が離脱してしまったのかもしれない――。
特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲや藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。『VIVANT』第1シーズンでは考察を大いに楽しんだ。