10月17日から23日は、医薬品を正しく使用することの大切さを呼びかける「薬と健康の週間」。そうしたなかで10月18日に放送されたNHKスペシャル『オーバードーズ 市販薬乱用―若者の命をどう守る』がさまざまな議論を呼んでいる(10月22日に再放送)。
厚生労働省の研究事業による調査では、中学生で約60人に1人、高校生では約70人に1人が、かぜ薬や咳止め薬などといった市販薬のオーバードーズ(過量服薬、略して「OD」)経験があることが報告されている。また、精神科で治療を受けた10代患者において、市販薬を 「主たる薬物」とする患者の割合は2014年が0%だったところ、2020年に56.4%、2024年には71.5%と急激に増加しているという。
Nスペでは、「なぜODに至ってしまうのか?どうしたら脱していけるのか?」を一緒に考えるというコンセプトで、10代~20代のOD経験者や家族の声のほか、スマートフォンやSNSを通じてODにまつわる情報が簡単に共有できる環境や、ドラッグストアなどで安易に大量に購入できる現実、健康被害リスクなどについて紹介。国による一部市販薬の販売規制強化や、フランスの取り組みにも触れられた。
「NHKは10月12日にもNHKラジオで『私がオーバードーズする理由』を放送するなど、若者のODや、その背景にある生きづらさを継続的に取り上げています。今回のNスペでは、ODをした若者が救急搬送された病院で彼ら・彼女らが飲んでいたという薬が何種類も机の上いっぱいに広げられるシーンが登場。一般的な風邪薬のほか、特にODをする若者たちの間で知られた薬の箱もあった。
またNスペでは、ODが広がっている背景の一つにSNSとの関係が取り上げられ、“(どの薬をどのぐらい飲むかといった)具体的な体験や薬の入手方法が共有”できることを紹介。そうしたOD経験者の話として、薬を飲んでいる間はいやなことが忘れられるといった声も複数紹介されました」(夕刊紙記者)
ODの「実態」を映し出そうとした構成だが、Xに溢れたのは、
《薬の名前をそのまま出して大丈夫?》
《ODを防止するための番組で、ODに使える市販薬を積極的に例示するんですかねぇ》
《「へー!この薬でODできるんだ!やってみよっかな!」とかなったら終わりじゃん》
など、大量の市販薬のパッケージがそのまま大きく映し出されたことへの違和感だった。
内容については、《今現在起きている実情に差し迫った内容かと思います》と受け止める人がいる一方で、《番組として何が言いたいのか?》《部外者が部外者向けに作った感が強くてただの現状報告だけな感じ もっと当事者が見て辞めようと思える内容だったらいいのに》と、踏み込みの浅さを指摘する声も多数。薬品名の露出とともに物議を醸した。