■誠実さを感じる『南田南弁護士』のリメイク
SNS上では、《これは良いリメイク。ウヨンウとは、少しタイプの違う感じで、芦田愛菜なりの南田南になっていて良かった。いつもの芦田愛菜とはまるきり別人なのが新鮮で、見ごたえがある》《芦田愛菜ちゃんしかり脇を固める方々の原作キャラ研究がものすごいし、日本版としての世界観をしっかり固めてきた初回だった》など、称賛の声が相次いでいた。
オリジナルは配信で見られるグローバルな作品。かたや本作はNetflixで見られるものの、基本は民放の地上波放送で見られる国内向け。オリジナルに寄せすぎても地上波の視聴者にハマらないし、まったく変えてもファンは離れるしと難しいバランスなのだが、とりあえず第一関門はクリアというところだろう。
芦田愛菜に関しては、自閉スペクトラム症は人それぞれで、型にはめて判断するべきではないとしたうえで、南田の特性をよく表現できていた。今年3月放送の主演ドラマ『片思い』(NHK総合)では、“優等生の娘さん”のイメージを脱却しようとしてか、ツンデレな役に少しギクシャクしていたが、今回は驚くほどの進化ぶりを見せていた。
パラリーガル・湊人役の高橋文哉も出演シーンこそ多くなかったものの、キャラの立った南田に対して柔らかい優しさで受けの役を演じ、芦田と並んで高い評価を受けている。オリジナルの16話をどう詰め込むかは難しいところだろうが、メイン2人にこれだけ支持が集まっていれば、ファンが離れることはないだろう。
先行してスタートした、石原さとみ(39)主演『ポリティカルパン』、江口洋介(58)と松嶋菜々子(53)ダブル主演『救命病棟24時』、芳根京子(29)主演『波うららかに、めおと日和』と好調な今期のフジテレビ。本作もそれに続き、低迷が続いた同局系ドラマを浮上させてくれそうだ。
(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。