子どもから大人まで、多くの人が足を運ぶ動物園。パンダやゾウなどの人気者に加え、近年ではSNSでの投稿をきっかけに、動物にも“推し”を作る人も出てきた。一方で、動物園でしばしば起きる悲しいニュースに疑問を持つ人も増えてきている。 

《アフリカに生息するなら暑さに強いはずなのに……日本はそれ以上なのか》
《ライオンが不快に感じているのは誰が見ても明らかではないでしょうか》
《ライオンを飼う資格のない国で実に恥ずかしい》

 これは、多摩動物園で発生した熱中症の事故をめぐるSNSでの声だ。

 今年の7月以降、多摩動物公園のライオン舎ではライオン16頭のうち10頭が相次いで体調を崩し、3頭が死亡。暑さによる熱中症が死亡につながった疑いがあると報じられた。 また、同じ7月には、高知県立のいち動物公園のカリフォルニアアシカのメスが熱中症による意識障害で“溺死”したというニュースもあった。

「気象庁によると、今年の7月下旬から8月にかけ、西日本を中心に厳しい暑さとなり、全国的に延べ36地点で酷暑日になっています。サバンナに生息するライオンやメキシコに生息するアシカも、どんな高温にも耐えられるという意味ではありませんし、猛暑に適応しきれなかったのではないでしょうか」(科学ジャーナリスト)

 それだけではない。今年の夏は、他にも多くの動物が急死した事例が相次いだ。宮城県の八木山動物公園では、飼育していた10歳から27歳までのフンボルトペンギン4羽が“鳥マラリア”で全羽死亡。8月には東京都の井の頭自然文化園のアムールヤマネコの6頭が原因不明の体調不良となり、そのうちの2頭が死んでしまった。 

 これらの動物たちについては、暑さとの因果関係は明らかにはなっていないが、昨今の異常気象で、なんらかのストレスがあったのではという声も少なくない。