日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回、戸田氏が注目したのは、現在、京都で起きている「変化」についてです。

 修学旅行の定番として長年親しまれてきた京都の現場で、大きな変化が起きています。公益財団法人日本修学旅行協会の最新調査によれば、中学校の国内修学旅行で京都を訪れた割合は25.2%で、奈良(20.1%)や東京(9.9%)を抑えて依然として首位を堅持。しかし、京都市の発表によると修学旅行生の受け入れ人数は2023年の81万人から2024年には75万人、2025年には67万人にまで落ち込んでいます。

 背景にあるのが、インバウンドの爆発的な増加とそれに伴う過熱したオーバーツーリズムです。2025年の京都市における外国人観光客数は1268万人と過去最高を記録。市内各地で観光客の大波が押し寄せ、修学旅行生を弾き出すような形となっています。さらに、この過熱した需要は修学旅行費の上昇にも直結。2024年度の中学校の修学旅行費用は平均7万3805円となり、2019年度の6万4683円から約9100円も増額しました。なかでも宿泊費や交通費の高騰が、公立中学の限られた予算枠を強く圧迫しているのが実情です。

 現場を悩ませているのは費用面だけではありません。街中の深刻な交通麻痺が、生徒たちのスムーズな移動や行動計画に大きな支障をきたしています。