■タイトルのLOSTが意味するものは?

 衝撃の展開に、《LOST10って毎話誰かが亡くなるって意味なのかな》などの声もあるが、塚原あゆ子監督は公式サイトで「『LOST10』は10人のキャラクターを軸にした謎が次々に展開していくサスペンスです」とコメント。そうなると、“LOST”とは、死を含めた、それぞれの抱える喪失と見たほうがよさそうで、死が相次ぐというわけではなさそう。

 とはいえ、今のところはっきりしたのは、二階堂(金子)が頻繁に山に登っていて、遺体から睡眠薬が検出されたこと。小駒(横浜)が少年時代の友人を薬物中毒で亡くしていたことぐらい。“LOST”は残り8人と思われるが、話数を考えると、どこかから謎が次々にわかっていく怒涛の展開が始まるのだろう。早くもそのときが楽しみでならない。

 一方、考察も盛り上がりつつあるが、その材料はまだ少ない。まとめると、「難病の娘を抱える田畠(飯豊)は誰かに脅されていた?」「二階堂は飲食店の経営で不正をしていて恨みを買っていた?」「田畠の娘の主治医・吉野(King Gnu・井口理/33)が黒幕?」といったところで、まだ始まったばかりというところ。これも謎が明らかになるにつれ、火がついていくはずだ。

 ただ、内容があまりに見えてこないようだと、視聴者が離れる危険はある。そこは、横浜と小栗のときにじゃれて、急にシリアスになってと、演技技巧者同士の緩急自在のかけあいが、視聴者をしっかり繋ぎ止めている。しばらくモヤモヤした展開が続きそうだが、この2人がいれば視聴者が離れることはないだろう。

 次回のあらすじには、「遭難事故の前提を根底から覆す驚愕の事実が舞い込む」とあり、予告動画には田畠の姉・知花(野呂佳代/43)が登場し、「自殺だと生命保険金は出ないって」と誰かに向けてのセリフが。まだ、松下洸平(39)と市川実日子(48)の登場もこれからで、わからないことがわかっていく面白さを堪能したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。