日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回、戸田氏が注目したのは、近年急増中の葬儀をめぐる料金トラブルです。

 国民生活センターのまとめによれば、2025年度に全国の消費生活センターなどへ寄せられた葬儀サービスに関する相談件数は1007件に達し、記録の残る2016年度以降で過去最多を記録しました。2020年度ごろから増加傾向が続いていましたが、ついに1000件の大台を突破した格好です。

 とりわけ深刻なのがお金に関する問題で、相談内容の半数以上を占めており、2025年度には52.3%と過去最高を更新しました。提示された費用が想定を大幅に上回り、高額な料金に納得できないという相談が相次いでいるようです。

 身近な人を亡くした直後は、参列者への連絡や相続手続きなどに追われ、遺族は精神的にも肉体的にも追い詰められます。そうしたなかで葬儀費用の内訳を冷静に確認するのは難しく、業者から示された金額をそのまま受け入れてしまうケースも少なくありません。

 中にはネット上の広告では“50万円”と表示されていたはずの葬儀費用が、最終的には“200万円”で請求されたケースもあるのだとか。なぜ、ネット広告に躍る“50万円”という格安プランが、最終的に“200万円”まで跳ね上がってしまうのでしょうか。

 その真相は、広告の表示金額が最低限の骨組み部分しかカバーしていない点にあります。依頼者は、50万円と表示された広告価格を見て葬儀会社に依頼したものの、見積書には“一式”としか書かれず、明細が分からないまま手配が進められていたりします。