■位置情報は1週間ごと、画像や動画は1か月ごとにアップデート
これはさっそく試してみたい! そう思い、見た目のカッコよさから「オオカミ」を購入。国内のネット通販でもブレスレットは購入可能だが、今回はアメリカの公式サイトから買うことに。そして、届くのを心待ちにしながら調べてみたところ、よく知られているオオカミとは少し違うことを発見した。
今回選んだのは、“Red Wolf”こと『アメリカアカオオカミ』。日本の動物園でよく見かける『ハイイロオオカミ』と異なり、より小柄で赤褐色の体色。さらに驚いたのが、絶滅危惧種を表すレッドリストの中でも「CR(ごく近い将来に野生で絶滅する危険性が極めて高い)」に指定された“世界で最も絶滅に近いオオカミ”だった。実際、1980年に一度、ワナ猟、密猟、生息地の喪失を原因に野生での絶滅が宣言され、現時点でも野生の推定総数は成体が22頭、幼獣が14~15頭だというのだ。
これはますます気になる! 首を長くして待つこと1か月、ようやく手元に届いた。緩衝材などは一切なく紙製の袋の中に裸で商品が無造作に入っているという、なかなか豪快な“アメリカンスタイル”の梱包を開封すると、ブレスレットと説明書が入っていた。
ブレスレット自体は石を連ねたしっかりとしたつくりで、真ん中にはオオカミのモチーフがついている。これなら、普段着で身につけても違和感はない。それに、“赤い羽根募金”のように、持っているだけでいいことしたなという実感が持てるところが良い。
今回、追跡対象となったのは「1849F」の識別名を持つメスのオオカミだった。アプリ内の説明書きを読むと、
「これまで、北米のノースカロライナ州でシカやウサギ、アライグマを狩って生活していた」
「3回にわたって出産をし、計14頭のベテランママ」
「子供を産める年齢を過ぎた今も、群れの中心の存在として生活している」
などと記されていた。
アプリに表示される位置情報は1週間ごとに更新されるが、縄張りの中で自由に移動している様子がうかがえた。また、群れで生まれた子供のオオカミの姿や、子育てをしている様子も月に1度くらいのペースで画像や動画をアプリから確認することができる。
陸上動物であること、また“縄張り”をもつ動物であることからも移動距離は長いものではないが、いつもと少し違う方向に進んでいるのを見るだけでも“何か獲物がいたのだろうか”など、地球の反対側から思いを馳せるのも、なんだか楽しい。
ちなみにこちら、アメリカの会社なのでサイトもアプリも基本的にすべて英語表記。翻訳アプリである程度の解読は可能だが、英語に慣れていない人は心しておこう。
とはいえ、このブレスレットを購入しないと『アメリカアカオオカミ』の存在を知るきっかけも、その暮らしぶりを知ることもなかったと思うと、この手間にも価値あるものだと思える。野生動物の保護への関心を高める新しい“体験”になることは間違いなさそうだ。