King&Prince高橋海人(24)とSixTONES森本慎太郎(25)が主演を務める『だが、情熱はある』(日本テレビ系)の第5話は、幸せについて考える若林正恭(高橋海人)が、春日俊彰戸塚純貴/30)とのコンビを解散したほうがいいと考えるまで思い詰めていたことに胸が痛んだ。一方、山里亮太(森本慎太郎)は、男女コンビを組みたいと考えて山崎静代(富田望生/23)に猛アタックを開始。芸人として生きていくために、全力であがく若林と山里に光が差すのはいつになるのだろう。

■苦悩する若林と春日のタフさの対比がえぐい

 テレビに出たい、だけどオーディションは落ちまくっているし、物まねパブでの前説も全然ウケない、まさに鳴かず飛ばずの日々。若林は先輩芸人に、「あなたさ、今、幸せ?」と聞かれる。そうだと返答できない若林は、幸せでないことを認めたくない自分に気づいてしまう。

 現状を打開しようと金髪にしてみたり、特殊メイクをしてみたりするが、全然ウケない。人と違うことをしてみようと、アメフトのユニフォームを着用してぶつかり合いをしてみるけど、盛り上がるどころかシラけてしまう。もうどうしようもなくて、行き詰った若林は、意を決して春日に本音をぶつけ、コンビ解散を考えていることを伝えるのだ。

「とにかく、恥ずかしい。みじめだと思う。つらい。つらいし、しんどいし、みじめで苦しい、恥ずかしい、すごく嫌だ」と、真っすぐに春日を見て伝える若林の、蓄積された痛みがビリビリと伝わってきて、見ていて泣けてしまった。なんて痛々しいのだろう。それは、『黒ひげ危機一髪ゲーム』のように、四方八方から何度も差されて(刺されて)血まみれになっているのに、飛び出さないまま(売れないまま)でいる人形が、若林のように見えるほどだった。

 だけど、春日は全然、違っていた。「あの、私。どう考えても幸せなんですけど」と、若林と芸人を目指すことに、なんら疑問を持っていなかった。なんて大らかな人なのだろう、苦境ともいえる現状にダメージを受けていないタフさがすごい。若林の祖母が言うように、いつか“黒ひげ”である若林が、春日と飛び上がるのを待ちたいと思う。