■山里亮太がケーキとネタ帳で口説く！
山里はピン芸人として活動を再開するも、全然ウケなかった。なんとか現状を打開したく、考えたのは“男女コンビ”であり、相方にするなら山崎静代・しずちゃんしかいないと考える。コンビを組むために、しずちゃんが好きなものを知ろうと奔走する姿が健気だった。
そして、嘘八百で連絡先を手に入れて、ケーキバイキングに誘うのだ。しずちゃんが「もしかして告白されるのか？」と思ってしまったのも無理はない。山里にとって相方を決めることは、恋人を決めるぐらいに真剣なのだ。実際、バラの花束を渡すように一緒にやりたいネタ帳を渡して「この台本に未来を感じたら、俺とコンビ組んでくれませんか」と告白した。その気持ちは通じて、しずちゃんは今組んでいるコンビを解散して山里を選んだことに、見ている自分もうれしくなった。
成功のヒントをもらったのは、お菓子メーカーに勤務する丸山（渋谷凪咲／２６）だ。「横取りは絶対ダメなのか」「食べたこともないものを流行らないと決めつけるのはよくない」と言って、山里に考える隙を与えたのだ。笑顔がかわいい丸山に、山里は恋をするのだろうか。芸人としても明るい兆しを見せた山里の今後が楽しみだ。
シナリオもクドさが和らぎ、若林の苦しみや葛藤、山里の相方獲得までの奔走をしっかり描いていたのがよかった。“黒ひげ危機一髪ゲーム”や、“ケーキ”といった小道具をうまく使い、見やすいドラマになっているように感じた。まだまだ苦節あるだろう２人の生きざまを見ていきたいと思う。（文・青石 爽）
