ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏(享年87)の過去の重大疑惑、所属タレントに対する「性加害問題」。イギリスの公共放送BBCが特集を組み、『週刊文春』(文藝春秋)も毎週追及する形で報じられてきたが、当初は他のメディアは消極的だった。

 しかし、4月12日に被害者のカウアン・オカモト氏(26)が日本外国特派員協会で行なった会見から潮目は変わり、新聞、テレビも報道するように。以降、それは収束の気配は見せず、5月14日夜には、ついに藤島ジュリー景子社長による“謝罪動画”が公開されるまでに至った。

 ジュリー氏は同社のHP上で、1分あまりの動画とその後に続く文書で謝罪。黒のスーツ姿のジュリー氏は、「何よりもまず被害を訴えられている方々に対して深く、深くおわび申し上げます」とコメント。ジャニー氏が過去に行っていた性加害については「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」としていた。

 しかし、再発防止について“企業としてのコンプライアンスを徹底していく”としつつも、問題解決のための第三者員会の設置には消極的な姿勢を示していること、そもそも短い動画や一方的な文書で終わらせており、記者会見を行なっていないことなどから、世間からは厳しい声が相次いでいる。

 たとえば実業家のひろゆき氏(46)や、音楽プロデューサーでジャニーズとも仕事をしている松尾潔氏(55)は、それぞれツイッターを更新。

《具体的に起きた事実、被害者に対する補償の話など、具体的な情報が一切無いという不誠実さが面白い。 事実を認めると責められるので、認めないし、知らないという赤の他人ムーブが炸裂》(ひろゆき)

《まずは記者会見を。

企業の不祥事は数あれど、文書と自社動画だけで謝罪を済ませた例はどれくらいあるのか。

「エンタテインメント業界という世界が特殊であるという甘えを捨て」る覚悟がおありなら、ジュリーさん、これを機に膿を出しきりませんか。

才能ある所属タレントの未来を守るためにも》(松尾)

 と、厳しい言葉を綴っている。