■危険すぎる匂わせ連発

「今回の北澤のように、黒幕を匂わせては違うという肩すかしが、毎回のように続いています。それもあって医療チームの各キャラのエピソードはしっかり描かれているのに、本筋の作りが弱く、全体像がなかなか見えてきません。この匂わせの多さは、同じ秋元氏企画・原案の『真犯人フラグ』(同局系)を思わせますね」(ドラマライター/ヤマカワ)

 本作は唯の両親を襲った爆発事件の真犯人として、北澤のほか、大物政治家・登戸龍男、タトゥーの男・沢入徹、そして、医療チームの出川(古川雄大/35)などと、毎回のように匂わせシーンを作り、視聴者の考察を盛り上げてきた。『真犯人フラグ』は十分すぎる数字を残したが、同じパターンでうまくいくだろうか?

「『真犯人フラグ』は2クールという長さを活かし、次々に怪しい人物を登場させる、物量作戦で逃げ切りましたが、本作は1クールです。すでに第4話まで進んでいて、ここから新たな情報を詰め込むのは時間的に難しいうえ、見る人を混乱させてしまいます。これ以上、強引な匂わせを連発すると、ストーリーが崩壊してしまう恐れがありますね」(同上)

 次回は、元タッキー&翼の今井翼(41)の登場で話題になりそうだが、医療チームの残高(小澤征悦/48)のエピソードも盛り込まれるようで、肝心な本筋の爆破事件についてはあまり進みそうにない。このまま伏線や匂わせばかりに終始し、消化不良なラストにならないことの願いたい。