昨年2022年末のNHK紅白歌合戦にはアイドルグループ3組が出場を果たし、世界的にも高い人気誇るK-POP。しかし、タレントと所属事務所との間でトラブルが絶えず、突然の解散するケースも多い。

 1月13日、K-POPアイドルグループに関する裁判で下された判決が、注目を集めている。これは専属契約を巡って、グループメンバー11人のうち9人が所属事務所を訴えたもの。結果は、4人のメンバーが勝訴、5人のメンバーが敗訴するという異例の事態となり、話題になっているのだ。

「問題となっているのは、アイドルグループ『今月の少女(LOONA)』。彼女たちは、2016年10月から毎月1人ずつメンバーを公開し、2018年3月に最後となる12人目のメンバーを公開するという、これまでにない画期的なプロモーションでデビューしたことで話題になりました。

 完全体でのデビューまで、実に684日の時間を要した結果、プロモーションにかかった総額は100億ウォン(約10億円)にのぼるとも言われ、現在まで負債が膨らみ続け、財政難に陥っている、と以前からファンの間で話題になっていました。

 また、昨年2022年1月には、人気メンバーであるチュウさん(23)が、デビュー以来給料が未払い、という告発とともに、所属事務所であるBlockBerryCreativeを専属契約効力停止仮処分で提訴しましたが、敗訴。動揺が広がっていました」(韓国事情に詳しいライター)

 そして、同年11月28日に、チュウは所属事務所からスタッフへの暴言などパワハラを理由にグループから脱退。

「このパワハラ脱退後、チュウさんからは“はっきりしていることは、ファンの皆さんに恥ずかしいことはしていないということです”というコメントが発表されました。

 さらに、これまで一緒にチュウさんと仕事をしてきたテレビ番組のプロデューサーなど、多くの芸能界関係者からも、チュウさんを擁護するコメントが多数出されており、こうしたことからも、事務所による明らかな不当解雇だ、と問題になっていました。

 ハッキリと明言はされていませんが、今回の9人の提訴は、事務所のチュウさんに対する対応に怒ったメンバーたちによる、ボイコットも兼ねた裁判だったんだと思います。ただ、4人が勝訴、5人は敗訴と、結果としてメンバーがバラバラになってしまうことになってしまったんですよね…」(前同)

 敗訴した5人のメンバーの1人であるイブは、ファンとのコミュニケーションアプリを通じて「精神的に毎日が苦痛で、胸にトラックをのせているかのような窮屈さで眠れない日々でした。どれくらい時間がかかるか、どれほどさらに傷つかなければならないかは分かりませんが、できるまで全部やってみようと思います。最後に私たちを信じてほしいです、愛しています」というコメントを発表。

 悲痛な思いを吐露したことに対し、ファンからは

《チュウと一番仲の良かったイブのこと、チュウの脱退からいままでずっと苦しかったはず。少しでも気持ちを楽に生きてほしい》

 と心配の声が上がっているーー。

 実は、所属事務所のBlockBerry側は、裁判中にもかかわらず、強制的に新曲発売を決定していた。しかし、これが意外な事態を引き起こしたという。