芳根京子(26)が主演する『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)の評価が、プライム帯のドラマとは思えないほど低いものになっている。

 同ドラマは、飲料メーカー「月夜野ドリンク」で働く、真面目でお人好しな新米社員・藤崎亜季(芳根)が、弁理士資格を持つエリート上司・北脇雅美(重岡大毅/30)とバディを組み、知的財産をめぐる問題に立ち向かうというもの。奥乃桜子氏の同名小説シリーズ(小学館)が原作で、脚本は『下町ロケット』(TBS系/2018年)や『半沢直樹』(同局系/20年)を手掛けた丑尾健太郎氏が担当している。

 視聴率は初回からつまづいて、世帯平均が6.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区/以下同)。その後も4%台を維持するも、放送回によって3%台に落ち込むこともあり、爆死状態が続いている。

 また、配信サービスでも苦戦しており、TVerの登録者数ランキングでは17位と、関ジャニ∞横山裕(42)が主演する深夜帯のドラマ『帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)にも負けている状態(5月29日現在/以下同)。

 5月24日(水)に放送された最新回、第7話のいいね数も約8000と、同じ曜日の『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)の約1万6000に大きく負けている。リアタイの視聴率、配信ともに惨憺たる状態なのだ。

 本作のメインキャストは売れっ子の芳根に、演技に定評ある重岡と盤石。脚本も企業ものドラマの名手、丑尾氏が手がけている。それなのになぜ、こんな事態になってしまったのだろうか。

「『それパク』は企業ものに必須の要素、“達成すべき目標”が弱いんですよ。たとえば『下町ロケット』なら、町工場の佃製作所が大手の帝国重工と競い、画期的な部品を開発するという目標があります。その過程での困難や、目標を成し遂げた達成感が魅力なのですが、『それパク』はそれが極めて弱いんです」(ドラマライター・板橋六郎)