■ジャニーズの思惑とNHKの「スタンス」

 2000年から続いている“少クラ”こと『ザ少年倶楽部』は、ジャニーズ事務所のタレントが多数出演する番組で、いわばジャニーズ事務所とNHKとをつなぐ重要な存在である。紅白歌合戦に多くの“ジャニーズ枠”があるのも、この少クラがあるからこそだともいわれている。

 レコード会社関係者が言う。

「少クラのMCに抜擢されたということは、キンプリが“ジャニーズとNHKとの蜜月の象徴”になったとも言えます。もちろん、紅白の司会は簡単にできることではなく、同誌でも高橋さんが《紅白の司会ってすごくしっかりしていないとできないから、ぼくの自由なスタイルとは合わないかも…》と言うと、永瀬さんが《あはは(爆笑)》という掛け合いを見せていました。

 そうした2人の発言は、サービストークのようなものであるのは間違いないのですが、ジャニーズサイドとしては、NHKを2人体制のキンプリの拠点にしたいと考えているのではないでしょうか。紅白の司会は夢物語だとしても、デビューから確保している“紅白出場枠”を今年の年末も狙っているのは明らかです」

 しかし、今、ジャニーズ事務所には猛烈な逆風が吹いている。『クローズアップ現代』ではジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題を特集したNHK。ジャニーズとの蜜月を解消すべきだ、との声も聞こえてくる。テレビ局関係者はこう話す。

「近年の紅白歌合戦では、5~6枠の“ジャニーズ枠”がありますが、ジャニー氏の問題を受けて、その枠が消滅してしまうのではないか、とも聞こえてきていますね。

ブラタモリ』を立ち上げた現在ナンバー3の立場にある山名メディア総局長も、5月24日の定例会見で、ジャニー氏の問題に言及。”再発防止策を慎重に見守りながら、選考するに当たっても、しっかり、そういった対応をしていきたい”と述べるなど慎重な姿勢を崩さなかった。

 紅白からジャニーズが完全に排除されることはないでしょうが、3枠程度に減らされる可能性はかなり高い。そう考えると、出場するのはSnow ManSixTONESなにわ男子というしっかりと結果を出している3組だと考えられます。

 ただ、ジャニーズ事務所の問題への取り組み次第では、NHKとの関係性が悪化し、少クラの終了なんていう最悪の展開もゼロではないでしょう。それくらいジャニー氏の加害問題は大きいことです。キンプリは、下手をすれば“少クラ最後のMC”という不名誉な称号を手にしてしまうかもしれない……。いずれにしろ、キンプリにとっても正念場ではあると思います」

 2人体制になってすぐのシングルリリース、雑誌での「紅白MC宣言」と活躍を期す2人。しかし、ジャニー氏問題への事務所の取り組み次第では、紅白からかなり遠のくということになりかねない!?