■決まっている番組からタレントを外すわけにはいかないが……

 特に、すでに決まっている大型特番からジャニーズタレントを外すわけにはいかないだろう。

「ジャニーズタレントは当事者であり“被害者側”である可能性もある。そんなタレントたちの仕事を奪ってしまうというのも、話が違ってきますからね。『THE MUSIC DAY』は櫻井さん、8月26日と27日放送の『24時間テレビ』(日本テレビ系)はなにわ男子でいくしかないわけです。

 もちろんスポンサーサイドにもすでにそれで話を通している。櫻井さんがMCだからお金を出す、なにわ男子だからスポンサーになる、という企業も少なくないでしょうからね」(前出の制作会社関係者)

※画像は『24時間テレビ』の公式ツイッター『@24hourTV』より

■名物企画「ジャニーズシャッフルメドレー」にも批判は必至か

 しかし、日本テレビの番組に限らず、今はジャニーズタレントを起用すると多くの視聴者から冷ややかな目で見られてしまう状況にある。

「本当に“行くも地獄行かぬも地獄”といった状態ですよね。ジャニーズタレントを起用したら猛批判にさらされてしまうものの、すでに決まっている番組では彼らを起用しないわけにもいかない。深刻なジレンマですよね。

 しかも『THE MUSIC DAY』の名物企画といえば、グループの垣根を越えてユニットを組んでパフォーマンスを披露する『ジャニーズシャッフルメドレー』です。ジャニーズを全面に押し出した企画ですから、あらためてジャニーズ事務所と日テレのズブズブな関係が見て取れますし、このままの状態でいけば、批判は必至でしょうね」(前同)

 2022年度、世帯視聴率ではテレビ朝日が3冠を、個人視聴率でも2冠を達成し、日本テレビは後塵を拝してしまった。

「しかし、13~49歳のコア視聴率では圧倒的なトップ。民放の王者でもあります。それはジャニーズタレントを積極的に番組に使ってきたからというのも大きい。これまで蜜月な関係だったからこそ、特に日テレに対し“逆風”が吹いていると言えるのではないでしょうか」(同)

『news zero』でしっかりと語った櫻井には評価の声が寄せられる一方で、ジュリー社長に対してはあらためて厳しい意見も上がっている。タレントではなく、代表、そして組織が問題解決に向けて力強く進む姿勢を見せなければ、世間からの逆風は止まないだろう。

 そして、その日本芸能界ナンバーワンプロダクションと蜜月関係にあった日本テレビをはじめとするテレビ各局が今、“ジレンマ”に苦しんでいる――。