■劇場版『教場』で逆転なるか

『教場0』の若手刑事は、今回の中込(染谷)も含めた5人。風間の指導を受けて成長し、転属していく姿が、それぞれ前後編で描かれる構成となっている。

「警察学校のクラスが舞台だった前作(時系列は未来)の『教場』と違い、すぐに異動してしまうので、成長したキャラは出番がほぼなくなってしまう。そして、前後編の2話ではなく、もっとじっくりと成長する姿を見たかった、という声も少なくありません。

 木村さん自身も放送前にほのめかしていましたが、もともと連ドラにするには、無理のある作品だったのかもですね……」(前出のテレビ誌ライター)

『教場』は2020年、2021年の新春SPドラマの好評を受けて連ドラ化した作品だが、

「正直、連続ドラマで風間をやらせていただくことは、僕の中では不可能だと思っていた」

「フジテレビ月曜9時という“物件”に、こういう内容の“店”を当てはめていいものかという意味で、若干挑戦的な部分はあると思う」

 と、木村は放送前、各メディアへのインタビューで、弱気なコメントをしていたのだ。

「やはり『教場』は連続ドラマの形ではなく、一作をじっくりと描くのが適しているのではないでしょうか。

『教場0』は、撮影が昨年11月から3月で、ドラマ開始前にほぼ撮り終えていたといいます。その理由は、木村さんの他の仕事のスケジュールと、さらには劇場版が控えているからだといいます。劇場版は、まさにドラマがクライマックスを迎えている5月から6月にかけて撮影していて、来年公開予定だと言われています。

 4月末ごろから木村さんはインスタグラムで“風間教官”の髪型で撮影に臨んでいることをたびたび報告していますが、それは劇場版の撮影ということなのではないでしょうか。道着を着た風間と“少年少女の剣士の皆さん”が登場する場面もあるようです」(制作会社関係者)

『教場』の持ち味である重苦しい雰囲気も、連ドラではなく劇場のスクリーンなら、むしろ魅力的に映るのかもしれない。2時間超なら、登場人物も少なく、深く物語を描けるだろう。木村を始めキャストの演技、作品の質は高く評価され、しっかりとファンもついている『教場』。劇場版で、ドラマの“もうひとつ感”を覆す大逆転となるか!?