■「澤瀉屋のプリンス」の金看板が捜査に与える影響

“猿之助逮捕”へ向けて捜査が進もうとしているというわけだが、その背後では、猿之助の華麗なる一族が捜査の妨げにもなっているという。前出の社会部記者が続ける。

「猿之助さんは著名人であり、伝統ある歌舞伎界でも澤瀉屋(おもだかや)のプリンス。

 澤瀉屋といえば、市川中車こと香川照之さん(57)も同じ屋号を名乗ります。いわば、華麗なる一族です。逮捕したが起訴できないでは、警察の威信にもかかわる。また、現在、入院中ということもあり体調面にも不安が……。今回、警視庁は上級省庁である警察庁の許諾を得た上で、捜査を進めています。通常ではあまり見ない捜査の進め方ですね」

 猿之助が映画『緊急取調室 THE FINAL』で演じたのは内閣総理大臣役。天海が演じる真壁有希子刑事と対峙することとなる役回りだ。

「天海さんが演じる女性刑事・真壁はさまざまな手段を使って“猿之助”総理を取調室に呼び出し、その“黒い過去”を含めて徹底的に追及するというストーリーです。周囲からの介入をはねのけて、真壁が“猿之助”総理と渡り合うのが物語の見所でした。まさか、現実世界で猿之助さん自身の立場が捜査の支障になるとは……」(前出の映画制作会社関係者)

 映画の世界では内閣総理大臣という国のトップを演じ、さまざまな手段で捜査に対抗しようとしていた猿之助。意図せずも、映画内での立場に自身の身がリンクしようとしているようで……。