■日テレとTBSが踏み込んだ報道をした裏側
日テレは以前から多数のジャニーズタレントの冠番組やドラマが放送されており、8月26日、27日に控えている『24時間テレビ』には、メインパーソナリティーをなにわ男子が務める。
TBSも、特にSnow Manとの結びつきが強く、4月から『それSnow Manにやらせて下さい』がゴールデン帯に進出。さらに、7月クールには目黒蓮(26)主演ドラマ『トリリオンゲーム』も控えている状態だ。
「現在放送中の日曜劇場ドラマ『ラストマンー全盲の捜査官―』にも、King&Princeの永瀬廉さん(24)が出演していますよね。
それだけに、こうして局の看板ニュース番組でしっかりとジャニー氏問題を取り上げて、コメンテーターにも忖度なしで強く語らせるのは、少し意外な気もしますよね」(前出の女性誌ライター)
あまりに大きな社会問題となった以上、この問題について、蜜月関係にあるメディアも沈黙を貫くのが難しくなりつつある、ということなのか。
「逆に、ジャニーズ事務所との関係性が強いから、ここまでしっかり報じることができる側面もあるでしょうね。
『DayDay.』で石田氏が指摘したように、今回の加害問題は本当に大事件です。今までは“隠されて”きたわけですが……やはり、マスコミとして事実を報道するのは当然のこと。そこには、“『24時間テレビ』が控えているからそれまでに清算しないと”といった打算的なものはないでしょう」
そう話すのは、バラエティ番組の制作会社幹部だ。
「日テレとTBSは、両局ともジャニーズと関係が深くて、強力なコンテンツも持っている。ダメなことはダメと報じることで、壊れるような関係ではないということです。だからこそ、報道局は当たり前のように問題点、おかしなことがあれば報じるというスタンスなのでしょう。
日テレもTBSも、バラエティ番組やドラマのスタッフには、“ジャニーズサイドと仕事がやりづらいな……”と感じる人もいるでしょうが、彼らも悪事を隠蔽することを正しいとは思っていない。今回に関しては、“お手柔らかにしてほしいな”などとも思っていないんじゃないでしょうか。ジャニー氏の加害問題は、それほどの事件だということですよ」(前同)
着実に忖度が薄れ、“普通のニュース”として扱われ始めている「ジャニー氏の闇」とその後の事務所の対応。日本のメディアは、大きな転換期を迎えているのかもしれない――。