King & Prince高橋海人(24)とSixTONES森本慎太郎(25)が主演を務める『だが、情熱はある』(日本テレビ系)の6月11日放送の第10話(世帯平均視聴率=4.9%/ビデオリサーチ調べ/関東地区)は、若林(高橋海人)と山里(森本慎太郎)のユニット『たりないふたり』が始動した。相方ばかり注目されることに疑問を持ちながらも、自分を信じて努力してきた2人。それぞれが葛藤し、もがきながらも歩んできた道のりが評価され、新しい仕事に繋がったことに胸がいっぱいになった。

■間の取り方が最高に気まずくて、最高に面白い

 ついに若林が山里と一緒に仕事をすることになった。きっかけは、テレビプロデューサーの島(薬師丸ひろ子/59)の企画で、相方のキャラクターが突出している若林と山里に白羽の矢が立ったのだ。『M-1グランプリ』で優勝することを目標にしていた者同士、それぞれ顔見知り程度だった2人をいきなり居酒屋に呼び出すあたり分かっていらっしゃる。

 仕事で遅れている島が不在で、話もせずひたすらメニューを見ている2人が、まさに「気まずくて死にそう」なのが妙に面白い。お互いをリスペクトしつつも自意識が強いゆえ、歩み寄れないのだ。このバチバチ感、とてもいい。

 テレビ局内での島との打ち合わせで、憧れる人について山里は「ぶっちぎりで存在できる天才」、若林は「毎日を楽しんで生きている人」と答えた。それぞれ、相方の存在は憧れであり、自分にはないもの=“たりないもの”だからこそ嫉妬してしまうのだろう。相方に憧れと嫉妬の感情を持ち、相方を生かす漫才を考えてネタを作り、芸人としての本気度がとても強い。そんな2人の間の取り方も絶妙だった。

 島が席を外してから約23秒、気まずい空気がひたひたと伝わってくる。もぞもぞする若林とノートに目線を落としている山里の画だけで、こんなに面白いことがあるだろうか。そんな中、口火を切ったのは若林だった。どんな漫才ができるかの期待と不安、そして楽しみであることを包み隠さず伝える素直さが、山里の心に届いていた。このとき、2人の背後から太陽の光が差しているのが、明るい未来を予感させた。