ジャニーズ事務所の創設者である故・ジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題を扱ったイギリスBBCのドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル』が6月17日、BBC News Japanの公式YouTubeチャンネルに日本語字幕付きで全編公開された。テレビ放送ではカットされた5分間も含まれている。

 同番組は、ジャーナリストのモビーン・アザー氏が、ジャニー氏の加害問題について、過去のジャニーズJr.のメンバーや、1999年に問題を報じた『週刊文春』(文藝春秋)の記者に話を聞き、その真相に迫ったもの。3月7日に本国で放送されると、日本国内でもCS放送やケーブルテレビ『BBCワールドニュース』などで取り扱われた。

 そうしたなか、今回はYouTubeにて無料配信、なおかつ日本語字幕付きということで、多くの視聴者を惹きつけたのか、すでに30万回に近い再生数を記録し波紋を呼んでいる(6月20日17時現在)。

「この番組は、一連の加害問題追及のきっかけとなったもの。この番組があったからこそ、カウアン・オカモト氏(27)ら被害者である元所属タレントの告発につながったのは言うまでもありません。番組では、ジャニーズ事務所の問題が“タブー視”される日本メディアの実情にも触れており、“外から見た日本”への違和感を指摘する内容にもなっています」(メディア関係者)

 番組内では、メディアに多大なる影響力を持つジャニーズ事務所と、それゆえに加害について見て見ぬふりをする日本メディアに対して、モビーン氏が怒りの感情を見せるシーンも多い。