■ジャニーズ俳優効果もなかった?

『それってパクリじゃないですか?』は、飲料メーカーの知的財産部を舞台にしたお仕事系ドラマで、奥乃桜子氏の同名小説シリーズ(集英社)が原作。情報漏洩の疑いをかけられた新米社員・藤崎亜季を芳根、弁理士資格を持つ上司・北脇雅美をジャニーズWEST重岡大毅(30)が演じた。お仕事ドラマは本来、手堅いジャンルなのだが、結果は期待外れだった。

「知財というジャンルが、ドラマにするには一般性に欠けていました。専門知識の説明にばかり時間がさかれ、物語の盛り上がりは今ひとつ。勃発するトラブルも専門性が高いため、見ていても視聴者が思い入れできない。これも原作があるから仕方ないのですが、多少、設定の改変や脚色をすれば見やすくなったかもしれないのに、残念でした」(前出のドラマライター/ヤマカワ)

 芳根と重岡という、実力派の若手俳優にバディを組ませたが、とっつきにくさをカバーすることはできなかったようだ。また、『だが、情熱はある』とともに、ジャニーズ俳優がメインだったのに、その効果もなかった。

 どちらもドラマ化するのに難しいところがあり、残念な結果になってしまった日本テレビ系の春ドラマ。次期の夏ドラマは、2019年の大ヒット連ドラ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』のスタッフが手掛けるという、松岡茉優(28)主演の『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』が注目だ。高校卒業後初のドラマとなる、芦田愛菜(18)の出演も話題となっている。春ドラマからの挽回となるだろうか?